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わたしとWebとパソコンと
No.3 次第に見えなくなる生活の中で(後編)

[ 2008年6月2日 ]

岩渕正樹さんの写真 インタビュアー
岩渕正樹さん
(いわぶち まさき)

岡野五恵さんの写真 岡野五恵さん
(おかの いつえ)



テープだと返却しますが

岩渕:伝わらない情報は“情報が無い”のと同じです。「声の広報」も利用できますが、市役所のホームページには広報そのものが載っています。ホームページからなら自分で確かめることができるのではないでしょうか。

岡野:そうですね。テープだと返却しますので、また確認したいことがあるときなど利用できますね。

岩渕:ただ、坂戸市ホームページに載っている広報はPDFファイルなので、見えている間は利用できますが、音声読み上げ環境だと利用するのがまだまだ大変です。今のうちに声を出しておいたほうが良いと思いますよ。

岡野:全盲の人だと結局ホームページの広報は使えないということですか?

岩渕:いや、坂戸はそうですが、お隣の鶴ヶ島市では違います。前は坂戸と同じくPDFファイルだけでしたが、鶴ヶ島視覚障害者の会「アイネット」の人たちの要望に応えて去年の春からHTMLファイルも置くようになりました。今では音声読み上げ環境の人たちも利用しやすくなっています。

岡野:私も電話しようっと。

岩渕:実際、PDFファイルだと、ファイルが開くまで時間がかかるので、私も好きじゃないんです。ここは岡野さんのお力で (笑)

見えない時点で情報が切れて

岩渕:パソコンを使う上で、ウェブを利用する上で、こういったところが使いにくいということがありますか?

岡野:写真が載っていても見える範囲が狭いし、写真は拡大しても文字と違って大きくなりませんよね。写真に説明がないと何の写真かわかりません。見える人にとっては写真だけでも納得して先に進めるかもしれないけど、見えないとその時点で情報が切れてしまうので情報が受け取れず先に進めなくなります。そうなると、こっちもその先を見たくなくなります。

岩渕:そのサイトに拒否されたような感じがして、見たくなくなる?

岡野:そんな感じです。実際、先に進めないわけですから。リンクの場所が画像になっている場合も、画像も文字と違って拡大できないし、そこにリンクが張ってあることもわからないので最悪です。
色で何かを示されても、たぶんカラフルでキレイなんだろうけど、私たち視覚障害者にとっては、情報を得られないです。

JISとか勉強しないんですか?

岩渕:色の違いだけで情報を示すのは反則なので、やってはいけないことなのです。先日中学校の「福祉体験授業」にご一緒したわけですが、あのとき例に上げた図書館サイトのカレンダーでもそうでした。「赤字は休館日」と載っていましたが、岡野さんのパソコンのように画面を反転させた状態だと全部白い字に見えます。何日が休館日かわかったものではありません。音声読み上げソフトが「これは赤い文字です」と読み上げてくれるわけではありませんので。

中学生たちにパソコンの操作を説明している岡野さんの写真

JIS規格で、そんな作り方をしてはいけないというガイドラインが定められているのですが、従っていないといいますか、まだまだ尊重されていないといいますか、公共の図書館なんですけどね。

岡野:ホームページを作るときって、そういうJIS規格とか勉強しないんですか?

岩渕:良い質問です。これが決まってもうすぐ4年になりますが、知らない人もまだまだいると思います。罰則規定もありませんし。

岡野:でも規格ができたということは、これからのホームページは見やすくなると思っていいんですね。何だかうれしいな。

岩渕:少なくとも今よりはそうなると思いますよ。時間はかかるかもしれませんが。

フレームページの見えにくさ

岩渕:フレームのあるページはどうでしょうか?

岡野:フレームのあるページは、視野の狭い私たちにとっては、とても見にくいです。

岩渕:どう見えにくいのでしょうか?

岡野:視野が狭いから一度に広い範囲を見ることができないので、フレームごとに最初から最後まで読んで、先頭に戻ってから最初から最後まで読んで、また先頭に戻ってと、何回かに分けて確認しなくてはいけないので疲れます。
途中まで読んでいて、あ、さっきのところ確認してから先に進みたいなと読み直したくなったときも同じ操作で探さなくてはいけなくなるので、やっぱり疲れます。探しているところを見過ごすこともあります。できるだけフレームは使わずに作ってほしいと思います。
私の場合、普通の文字の大きさだと見えないので拡大していますが、字の大きさが変えられないページだともう利用できません。


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