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間違いだらけの情報分類「情報が探しやすいサイト」への道程と落とし穴
~2010年6月15日開催 「公共機関ウェブサイト運営の基本」セミナー後記~

[ 2010年7月1日 ]


アライド・ブレインズでは、2010年6月15日にA.A.O.特別セミナー「公共機関ウェブサイト運営の基本」を開催しました。セミナープログラム「間違いだらけの情報分類」の講師を担当した清水響子の後記をご紹介します。

情報分類の重要性

我々が繰り返しお伝えしてきたように、情報分類はホームページの要です。特に、「大量のコンテンツ」を「JIS X 8341-3などのルールに準拠しながら」「多くの部署・多くの職員」が、「多様」で「変化し続ける」利用者とやり取りするという宿命を持った自治体サイトにおいては、適切な情報分類を定期的に模索し続ける取組みが不可欠です。

この宿命こそがまた、自治体サイトの情報分類を困難にする最大の要因でもあることは、すでに痛感しておられることと思います。セミナーでご紹介した全国自治体アンケート調査でも、また当日お越しいただいた皆さまがアンケートにご記入いただいた内容でも、情報分類を課題に掲げる団体さまが多数を占めたのは、その表れといえるでしょう。

ちなみに情報分類と並んで挙がった課題は「改正JIS対応」です。改正予定を目前に、こちらも切実かつ急を要する取組みで、我々のもとにも沢山のご相談をいただいています。とはいえ「規格への準拠」というある意味では正解のある改正JIS対応と比べると、情報分類には「規格」や「基準」がない、つまり誰かのモノマネやプログラムに頼るのではなく、個々の自治体がそれぞれの方針と利用者に合わせて、独自性を持った取組みを行わなければならない(そうでなければ、意味がない)難しさがあります。

落とし穴のポイント

セミナーでは、「陥りがちな落とし穴」として、10例をご紹介しました。
ここでは詳しく取り上げませんが、これらの「落とし穴」を大きくくくると、「戦略を見失う」「顧客を見失う」という2つの落とし穴に集約できます。

1.戦略を見失うという落とし穴

当日情報分類は戦略そのものであるとお伝えしましたが、戦略という言葉は、自治体・官公庁の皆さまにはなじみにくかったかもしれません。大義では組織の中長期的な方針や計画を指し、わが町はどうなりたいかというゴールに到達する作戦の、最も大きな枠組みといっていいでしょう。

釈迦に説法ではありますが、巨大ビジネスが集中する都会の町と、観光を主要産業とする海辺の町では、当然「目指す町のありかた」が全く異なります。「戦略を見失う」とは、わが町それぞれのユニークな方針や計画を忘れ、また「目指す町のありかた」と「現状」とのギャップを正しく認識することもなく、「自治体ホームページ」というハコをそれらしくすることだけに目を奪われている状態です。

当日は「全国共通で標準化が可能」「トップページだけきれいに分類すれば充分」といった落とし穴例をご紹介しました。1750市区町村47都道府県に固有のゴールと戦略が存在する以上、情報分類は1797通り存在します。そして、どこから見ても(どのページから入ってどのページを見ても)一貫していて隙がないということは、実効性のある戦略の要件であり、我々が「全ページ対象の情報分類」を提唱する所以でもあります。

2.顧客を見失うという落とし穴

「顧客を見失う」とは文字通り、利用者のニーズを考慮しないという落とし穴です。当日ご紹介したなかでは、利用者ニーズを把握せずに分類を「何となく職員の感覚で」決めてしまったり、「広報誌や携帯サイトもすべて同じ分類」で済ませてしまおうとする例が、最も象徴的といえるでしょう。

この落とし穴の怖さを補足しておくと、ニーズを「考慮したつもり」になることが、いたって簡単という点です。例えば、利用者アンケートを行っている自治体は少なくありませんが、具体的な改善策へ落とし込もうとしてはたと手が止まってしまった、というお話もまた、枚挙にいとまがありません。「誰に何をどう伝えるか(伝えることを優先するか)」が描けていないまま利用者の声を集めようとした手抜きの結果で、アンケート実施自体が目的化しているともいえます。

「一度分類したらおしまい」の姿勢も、「顧客を見失う」落とし穴の代表例です。コンテンツがどんどん増えていくというサイト側の変化はいわずもがなですが、利用者のニーズは時としてそれを上回るスピードで変化しています。情報が生き物である以上、分類に終わりはありません。常に最善の情報分類を模索し続けること、すなわち顧客(利用者)とともに変化し成長を重ねる姿勢が、運営に伴う負担を補って余りある成果への近道なのです。

自治体ごとに独自の創意工夫が必要

終りなき困難な情報分類ですが、冒頭申しあげた宿命を背負う以上、「実施しない」という選択肢はもはや残されていません。そして情報分類の主役は徹頭徹尾、各団体の「目指す町のありかた」と「顧客(利用者)」です。

CMSをはじめとするシステムは、ホームページの運営効率向上と品質維持を支援するツールにすぎず、我々アライド・ブレインズもまた、皆さまが「落とし穴」に陥らないようお手伝い申しあげる存在にすぎません。

自治体の皆さまそれぞれが独自の創意工夫を重ねる必要があることをいまいちど繰り返して、本セミナー後記を終わらせていただきます。

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