2014年-2015年Aion全ページJIS対応調査「自治体編（６）北陸・甲信越地方」
北陸・甲信越地方の自治体ホームページのウェブアクセシビリティ全ページ調査結果を発表

この度、北陸・甲信越地方の自治体ホームページ81サイトの全ページを対象に、高齢者・障害者のホームページ利用への配慮（ウェブアクセシビリティ）に関するJIS規格（JIS X 8341-3:2010）への対応状況について検証プログラムを用いて調査しました。
本調査で、北陸・甲信越地方の自治体ホームページの63.64％（計146万箇所超）のページに、JIS規格で最低限遵守すべき「達成等級A」の問題が確認されました。
2016年4月に予定されている障害者差別解消法の施行に向けて、政府は2月24日に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」を閣議決定しました。現在公開されているホームページには未だ多数の問題があることが明らかとなり、今後、公共機関にはこれまで以上にウェブアクセシビリティ対応を推進することが求められます。

調査結果概要

本調査では、北陸・甲信越地方の81の自治体サイトの合計413,707ページのうち263,299ページ（63.64％）でJIS規格の達成等級Aの対応に問題があることが確認されました。
同一ページに複数の問題があるページも多数あることから、改善を検討すべき箇所数は北陸・甲信越地方の自治体ホームページ全体で合計1,467,113箇所確認されました。（表１参照）
また、個別のサイトについて、2サイトで達成等級Aに問題のあるページが１万ページ以上ありました。

達成等級Aに該当する25の達成基準の中で、特に「問題あり」のページの割合が最も高かったのは、以下の達成基準でした。（図１参照）

• 「7.1.1.1非テキストコンテンツに関する達成基準」（35.20%のページで達成等級Aに問題）
  • 具体的な問題の例：音声読み上げソフトの利用者に画像の内容を伝えるための「代替テキスト」がない等。

図１：達成等級Aの達成基準別「問題あり」のページ割合
（問題の多い達成基準上位10位）

総務省「みんなの公共サイト運用モデル（2010年度改定版）」では、各公共機関が自団体ホームページの現状や運用の事情を踏まえ改善計画を立案し実行することが求められています。

弊社では、本調査により各公共機関公式ホームページで公開されている全ページのJIS対応状況を明らかにし、結果の公表、解説セミナーの実施等を通じて、公共機関ホームページのウェブアクセシビリティ向上に貢献してまいります。

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調査概要

１．調査対象

北陸・甲信越地方の自治体81団体の公式ホームページ
（新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県の全市（政令市を除く））

【対象81団体】
新潟県長岡市、新潟県三条市、新潟県柏崎市、新潟県新発田市、新潟県小千谷市、新潟県加茂市、新潟県十日町市、新潟県見附市、新潟県村上市、新潟県燕市、新潟県糸魚川市、新潟県妙高市、新潟県五泉市、新潟県上越市、新潟県阿賀野市、新潟県佐渡市、新潟県魚沼市、新潟県南魚沼市、新潟県胎内市、富山県富山市、富山県高岡市、富山県魚津市、富山県氷見市、富山県滑川市、富山県黒部市、富山県砺波市、富山県小矢部市、富山県南砺市、富山県射水市、石川県金沢市、石川県七尾市、石川県小松市、石川県輪島市、石川県珠洲市、石川県加賀市、石川県羽咋市、石川県かほく市、石川県白山市、石川県能美市、石川県野々市市、福井県福井市、福井県敦賀市、福井県小浜市、福井県大野市、福井県勝山市、福井県鯖江市、福井県あわら市、福井県越前市、福井県坂井市、山梨県甲府市、山梨県富士吉田市、山梨県都留市、山梨県山梨市、山梨県大月市、山梨県韮崎市、山梨県南アルプス市、山梨県北杜市、山梨県甲斐市、山梨県笛吹市、山梨県上野原市、山梨県甲州市、山梨県中央市、長野県長野市、長野県松本市、長野県上田市、長野県岡谷市、長野県飯田市、長野県諏訪市、長野県須坂市、長野県小諸市、長野県伊那市、長野県駒ヶ根市、長野県中野市、長野県大町市、長野県飯山市、長野県茅野市、長野県塩尻市、長野県佐久市、長野県千曲市、長野県東御市、長野県安曇野市
※都道府県、政令市は「自治体編（１）都道府県」「自治体編（２）政令市」にて発表

２．調査期間

2015年3月25日～3月28日

３．調査方法

アライド・ブレインズが開発した「全ページJIS検証プログラムAion（アイオン）」を用い、調査対象ホームページの公開されている全ページを対象に、JIS規格対応を調査した。
Aionは、総務省が開発し広く一般に無償提供しているJIS規格対応検証ツールmiChecker（エムアイチェッカー）のチェック項目と基準に準じて、公開されている全ページを一括で検証するもの。
本調査はmiChecker ver1.0の基準により機械的な検証を実施し明らかな問題があると判定された箇所について集計を行った。JIS規格に基づき人の判断を含めた確認を行った場合、本調査の結果以上に問題が確認される可能性が高い。また、問題と判定された箇所には、ページの内容等を含めて人による確認を行った場合、問題がないとの判断に至るものが含まれている可能性がある。
なお、miCheckerがHTML5に対応していないことが原因でエラーが発生する場合がある。

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関連セミナー

本調査結果の詳細、障害者制度改革など国内外のアクセシビリティ対応を求める最新動向、公共機関に求められる取組みについて、公共機関ホームページ担当者向けに解説するセミナーを6月24日に東京で開催いたします。

• 第34回A.A.O.セミナー「府省庁、自治体ホームページ全ページJIS対応調査　結果発表と解説」（2015年6月24日）

アライド・ブレインズ株式会社　2015年6月10日プレスリリース

• 北陸・甲信越地方の自治体ホームページのウェブアクセシビリティ全ページ調査結果を発表（PDF：270KB）

関連サービス

• 本調査で使用した「全ページJIS検証プログラムAion（アイオン）」