みんなの公共サイト運用ガイドライン
みんなの公共サイト運用ガイドライン2016年版の解説
みんなの公共サイト運用ガイドラインとは
国や地方公共団体等、公的機関のウェブアクセシビリティ対応を支援するために総務省が作成したガイドライン。
JIS X 8341-3:2016の改正公示や障害者差別解消法の施行を踏まえ、公的機関でウェブアクセシビリティへの対応が求められる背景や、各団体が実施すべき取組項目・手順、重視すべき考え方等が示されています。
運用モデル2010年度版からの改定のポイント
運用ガイドラインは、「みんなの公共サイト運用モデル(2010年度改定版)」の内容をより分かりやすく刷新したもの。ウェブアクセシビリティの確保・維持・向上に関する、より強いメッセージであることを示すため、ガイドラインと名称変更されました。
構成
- 複数の附属資料が運用ガイドライン1冊に集約されました。
- 冒頭に要旨がつけられ、背景や求められる取組等の全体像を確認できるようになりました。
- 「初めてウェブアクセシビリティに取り組む方」「既にウェブアクセシビリティに取り組んでいる方」「ホームページ等の新規構築、リニューアルの予定がある方」別のガイドライン活用方法が記載されています。
内容
- JIS X 8341-3:2016改正による変更後の用語が使用されています。
- 2016年4月1日に施行された障害者差別解消法を踏まえて求められる「環境の整備」「合理的配慮の提供」について解説されています。
- 障害者差別解消法施行、障害者基本計画(第3次)等を踏まえ、取組の期限の目安が改めて提示されました。
- 運用ガイドラインに基づいた取組を各団体で確認し、評価するための「ウェブアクセシビリティ取組確認・評価表」が用意されました。
- 職員研修、ホームページの検証、リニューアル等、地方公共団体のウェブアクセシビリティ確保・維持・向上の取組事例が紹介されています。
運用ガイドラインが求める2つの取組と期限
1.ウェブアクセシビリティの確保
障害者差別解消法の施行(2016年4月)、障害者基本計画(第3次)の対象期間が2017年度末までとなっていること等を踏まえ、各団体の公式ホームページ(スマホサイト含む)を最優先に、速やかに対応することが求められています。
(1)既に提供しているホームページ等
JIS X 8341-3:2016の適合レベルAAに準拠しているホームページ等
- 取組を継続し、さらに取組を推進する。
適合レベルAAに準拠していないホームページ等
- 速やかにウェブアクセシビリティ方針を策定・公開
- 2017年度末までに適合レベルAAに準拠(試験の実施と公開)
(2)新規に構築するホームページ等
- 構築前にウェブアクセシビリティ方針を策定
- 構築時に適合レベルAAに準拠(試験の実施と公開)
2.取組内容の確認と公開
1年に1回、「ウェブアクセシビリティ取組確認・評価表」に基づき取組内容を確認・評価し、その結果を年度末までに公開することが新たに求められるようになりました。
運用ガイドラインの検討について
「みんなの公共サイト運用モデル2015年度改定に関する研究会(座長:山田 肇 東洋大学教授)」による検討を経て作成されました。アライド・ブレインズは総務省からの請負により研究会事務局、ガイドライン作成及び地方公共団体による検証・評価を担当しました。
総務省ガイドライン解説セミナーのご案内
- 「新法施行、JIS改正、総務省ガイドラインが求めるアクセシビリティ対応の取組と期限」(2016年5月17日東京開催)
- 「総務省「みんなの公共サイト運用ガイドライン」により公的機関に求められる取組と期限」(2016年6月16日大阪、6月17日福岡、6月29日東京開催)
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