総務省関東総合通信局「ウェブアクセシビリティセミナー」盛況のうちに終了
6月5日、総務省関東総合通信局の主催による「ウェブアクセシビリティセミナー」が、東京国際フォーラムで開催されました。平成19年度情報通信月間の参加行事として、より多くの人がICTの利便性を実感し、その恩恵を享受できるようにするため、「高齢者や障害者の方々にも喜ばれるホームページのあり方」を副題に、関東総合通信局としては初めて、ウェブアクセシビリティをとりあげたイベントです。
江嵜正邦 総務省関東総合通信局長の挨拶
(写真提供:総務省関東総合通信局)
アライド・ブレインズはこのセミナーの事務局として、企画段階から運営に携わりました。セミナー全体で、「利用者を知り、利用者の立場に立つことの大切さ」を実感してもらえるように、プログラムを構成しました。当日は約70名の地方公共団体職員を中心とした参加者で満席となり、受講者の真剣なまなざしの中、3つの講演と、障害者ユーザーを交えた座談会が行なわれました。
講演1では、早稲田大学国際情報センター客員研究員で、老テク研究会の事務局長としても活躍している近藤則子講師が、「ICTで“誰もが”参加できる・新しい・楽しいまちづくり」と題して、高齢者・障害者にとってのICTの有用性と、自治体・地域社会にとっても誰もがホームページを使えることが大きなメリットになることを熱く語りました。
近藤則子講師の講演
(写真提供:総務省関東総合通信局)
講演2は、「誰でも使える地方公共団体ホームページの実現に向けて -みんなの公共サイト運用モデルの提案-」をテーマに、総務省 情報通信政策局 情報通信利用促進課 企画係長 岩崎未希子講師が、総務省のウェブアクセシビリティ向上に向けた取り組みや、一昨年発表された「みんなの公共サイト運用モデル」の概要を紹介しました。
講演3の三鷹市 企画部 秘書広報課 広報係 主任の今野聡講師は、「誰にも優しいホームページを目指して」いる三鷹市の取り組み内容を紹介しながら、ホームページ担当として考えてきたこと・感じていることを語り、受講者の共感を呼びました。
最後に「高齢者・障害者の利用の実際と公共ホームページに期待すること」をテーマに、坂戸パソコンボランティア代表の岩渕正樹さん、鶴ヶ島視覚障害者の会「アイネット」会長の宇佐美昭治さん、障害者ユーザーの立場から参加したアライド・ブレインズのコンサルタント伊敷政英による座談会が行なわれました。それぞれの立場から、高齢者・障害者ユーザーの利用の特性や、どのように制作すれば利用しやすくなるかということが具体的に話し合われ、受講者から「すぐに役に立つ内容で良かった」との感想が寄せられました。
終了後のアンケートでは受講者のほとんどが全体を通して「良かった」と評価し、一人ひとりにウェブアクセシビリティの重要性と、取り組みへのヒントを伝えることができたセミナーになりました。
アライド・ブレインズは、このような機会を通して、ウェブアクセシビリティへの認識が広まっていくことを期待し、これからも様々な形でウェブアクセシビリティ向上のための取り組みを進めていきます。
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