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Voice ~公共サイトの担当者が語る~
No.6 『伝えるサイト』から『伝わるサイト』へ(前編)

[ 2008年12月11日 ]

寄稿
鳥取県米子市 保険年金課
実繁 浩一さん
(さねしげ ひろかず)



ウェブに障碍物を掲載していたことにショック

米子市のトップページ画像米子市が「アクセシブルなサイト作りをします」と公言したのは、2004年2月。JIS X8341-3が制定される前のことです。予算ゼロ・担当者1人でサイトをやりくりしている米子市が、なぜアクセシビリティにこだわるようになったのか。それは一担当者の気持ちからでした。学生時代を東京で過ごした私が、米子という街に帰ってきて感じたのは、「隔絶感」。情報は少なく、友人たちとの連絡も気軽にできない。そんな隔絶感や疎外感を、ある種の「障碍」だと感じていた私がウェブに出合ったとき、それまでの障碍が一気に取り払われた気がしたのです。

やがて、ウェブ担当者となった私を待っていたのは、以前寄せられたある苦情でした。視覚障碍者から寄せられたその苦情は、「広報紙がPDFで掲載されているが、読み上げることができない。」というものです。広報紙はその当時、スキャンした画像をPDF化して掲載していたのですが、それは単なるゴミでしかなかった、障碍を取り払う力を持ったウェブに障碍物を掲載していた、そのことにかなりショックを受けました。

視覚障碍者の人たちに、実際にはどのように聞こえているのか

そのほかにも、米子市のサイトにアクセシビリティ上の問題があることは、認識していました。
そこでまず始めたのが、ガイドラインの策定。
アクセシビリティの基本を勉強しながら、企業のガイドラインを参考にしながら、米子市の指針を策定したのです。計画や指針を策定するのは、役所だからお手のもの。しかし、その作業を進めるうち、あることに気づきました。「視覚障碍者の人たちに、実際にはどのように聞こえているのだろう?」ウェブで探しても、その資料はありませんでした。IBMさんに問い合わせても、「残念ながらありません。」とのこと。ないのなら、自分で調べるしかありません。「ホームページリーダー」(HPR)を買い、「米子市ホームページ」を読ませてみると…

驚きました。こちらの思っているのと違う読みかたが次々と出てきたのです。それは、HPRが悪いのではなく、日本語の特性によるもの。たとえば「方向」の「方」という漢字。この字を「かた」と読ませたいときがありますが、HPRでは基本的に「ほう」と読みます。漢字に音訓読みがあり、ひらがなにも2通りの読みかたがあったりするこの言語を、機械が正しく読み上げるのは無理でしょう。

ならば、書き手が誤読をさせない書きかたをするべきではないでしょうか。「かた」と読ませたければ、漢字ではなく、ひらがなで「かた」と書く。「慣れた人は、頭の中で修正しながら聞く」と言われましたが、それに甘えるべきではない、と。そう考えた私は、誤読の事例を「音声読み上げブラウザの読み上げかた」という資料にまとめ、IBMさんの許可を得て、ガイドラインと一緒に「米子市ホームページ」に掲載したのです。

日本語の書き方や表示順を含めたアクセシビリティ配慮を

そんな誤読の可能性のある表記を修正して、もう1度HPRにかけてみたのですが、どうもしっくりきません。耳に優しくない。どこがおかしいのか?日本語が根本的におかしいのです。そこに書かれているのは、「役所言葉」で書かれた文章でした。「…について」というタイトルで始まり、ごく簡単なことをわかりづらく表現し、広く知ってほしいのか、大事なことは隠したいのか、とにかくよくわからないことで有名な「役所言葉」の並んだ「公用文」だったのです。その回りくどい表現は、晴眼者が何度も読み返すほど。そんな表現を、音だけで聞いている人は、どれだけイライラしていることか。

しかし、「役所言葉」を翻訳しただけでは、まだアクセシブルとはいえません。ほかにも、いろいろと問題のある表記があります。その多くは、音声よりも映像が中心であるテレビの影響だと言えなくもないでしょう。「くわしくは、こちらをご覧ください。」という表記など、視覚最優先のテレビ的表記です。テレビではなく、ラジオ的な表現を心がけて、米子市では「くわしくは資料をご確認ください。」としています。また、リンク先を別ウィンドウで開かせる場合、新しいウィンドウで開くことを表示することが勧められています。その表示はリンクの前と後、どちらにあるべきでしょう?見た目では大差ありません。しかし、読み上げ的には、前にあったほうが役立つはずです。

米子市ホームページ
米子市のトップページ画像

実繁さんのコラムは、後編に続きます。「文字拡大・読み上げツールの組み込み」や「CMSの導入」が話題になる中、米子市ではどのようなお考えでアクセシブルなサイト作りを進めておられるのかにご注目下さい。

『伝えるサイト』から『伝わるサイト』へ(後編)

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