レポート 公共サイト運営の最前線
第5回「毎年取組む全庁的なページの改善作業で、職員の意識が向上 ~4年間の試行錯誤と成果とは~」
[ 2012年2月28日 ]
ゲスト
文京区 企画政策部広報課
鈴木大助さん
東京都文京区は平成18年10月にCMSを導入し、ホームページを全面リニューアルされました。月間アクセス数は約30万件とリニューアル前の3倍に増加し、その重要な役割を日々認識されているそうです。
毎年継続してホームページ研修を行ったり、全庁で集中的に改善を行う「ホームページ強化月間」を設けるなど職員の意識向上に力を入れられており、アライド・ブレインズが実施している自治体サイト全ページクオリティ実態調査では3年連続Aレベルを獲得されています。
ホームページ改善の継続的な取組み内容について、文京区企画政策部広報課鈴木大助さんにお話を伺いました。
検証に基づき問題点と改善方法を学習する職員研修を実施
アライド:現在の文京区ホームページの状況や運営体制などを教えてください。
鈴木:平成18年にCMSを導入してホームページを全面リニューアルしました。現在の月間アクセス数は約30万件と、1日1万ページ見られるホームページになっています。
リニューアル以前は、各課が作成したページの公開作業を広報課が行っていましたが、CMS導入後はトップページ等の広報課管理ページを除き、各課の権限で公開作業ができるようになりました。
アライド:ホームページを改善していくための取組みはどのようなことを行われていますか。
鈴木:広報課と各課のやり取りの中継役として、各課に「ホームページリーダー」という担当者を置いています。ホームページ作成の相談などは、まずホームページリーダーに相談してもらっています。このホームページリーダーの意識向上を通じて、ホームページ全体の改善につなげる試みを行っています。
アライド:平成20年度にはホームページの検証、そしてその結果に基づいた改善のための研修を実施されましたね。
鈴木:年に一度CMSの操作研修を実施していますが、操作がメインの研修であるため、探しやすいホームページを実現するための知識やアクセシビリティの重要性を職員に十分に伝えることができません。そのため、CMSの操作研修とは別の研修を設けました。まずホームページの現状を把握するためにユーザビリティ及びアクセシビリティに関するページの検証を行い、問題点を洗い出しました。そしてその問題点と改善方法を学習する研修を企画したのです。