レポート 公共サイト運営の最前線
第5回「毎年取組む全庁的なページの改善作業で、職員の意識が向上 ~4年間の試行錯誤と成果とは~」
[ 2012年2月28日 ]
ゲスト
文京区 企画政策部広報課
鈴木大助さん
文京区独自の取組み「ホームページ強化月間」とは?
アライド:研修だけでなく、ホームページ強化月間という取組みを実施されていますね。どのような取組みなのでしょうか。
鈴木:ページの検証結果に基づく研修をさらに発展させ、アクセシビリティや情報分類等において、洗い出された問題点を解説する研修の実施後に、一定の期間を設け、原課の職員に改善を行ってもらう取組みを開始しました。これが「ホームページ強化月間」です。
平成21年度の強化月間では、各課にアクセシビリティに関するチェックリストを配布し、チェックリストに基づく見直しを依頼しました。
アライド:研修を実施しただけで終わらせず、原課が集中的に改善を行う期間を設けたのですね。
具体的な改善成果をあげるための工夫
鈴木:初めての取組みだったので、試行錯誤がありました。チェックしてもらいたい項目を示し、各課が担当する全ページを対象に確認を依頼したのですが、結果として作業量が多くなってしまいました。
そこで、平成22年度はやり方を少し変えました。アライドさんにも協力いただいてページ検証でどこのページにどの様な問題があるかを特定し、その問題箇所を原課ごとのリストに仕分けしました。そのリストをもとに各課にチェックを依頼したのです。具体的に問題箇所を示したため、何をしなければならないか明確に伝えることができました。
アライド:ウェブサイト解析プログラムのCRONOS2をご利用いただきましたね。その後、ご相談いただくことが増えましたが、その当時はこの様な形で活用いただくのは初めての試みでした。実際に具体的な修正箇所を伝えるという取組みは効果的だったわけですね。
鈴木:各課の職員からの質問や相談が多くありましたし、積極的に取組んでもらうことができました。
またホームページ強化月間後には、効果検証として再度ページの検証を行い、問題点が改善されていることを確認することができました。
アライド:実際に改善されたことを確認する工程を取り入れるのは、依頼したままで終わらせないための大事な取組みですね。