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コンサルタント座談会

第2回 コンサルタント座談会 – アクセシビリティ導入のメリット(後半)

「アライド・ブレインズのアクセシビリティコンサルタントをより身近に感じてもらおう」という目的で、コンサルタントたちが普段考えていること、感じていることを話し合う座談会の第2回目・後半です。

ウェブの固定観念から抜け出すのは難しいが・・・。

座談会中の写真
左から長命、大久保、伊敷、目次

大久保:  セミナー等で、「ウェブとは多次元的なメディアだ」という話を言い続けているのですが、皆さん自分の思っているウェブの固定観念からなかなか抜け出せず、「自分の想像外の使い方をしている人が、自分の提供しているサービスを必要としているかもしれない」という発想は難しいようです。

1年くらい前から分かりやすい例が出てきました。まだ広く普及してはいませんが、携帯電話のフルブラウザです。私の端末を例にとると、フルスクリーンモードにすると、携帯電話の画面にパソコン向けのウェブサイトを表示できるのですが、小さな画面でサイトの内容を表示しようとすると、伊敷さんが画面拡大ソフトを使ってPC画面を見るのと同じように、ページのごく一部しか見えないのでスクロールをして見ることになります。スクロールはめんどうですが、どうしても欲しい情報があれば、一生懸命に見ますね。

この他に、横スクロールが出ないように、テーブルやCSSを線形化して、縦に並べてくれるモードもあります。すると今度は非常に長い縦スクロールになってしまうのです。これは、音声でウェブを利用している人と似たような状況で、ナビゲーションスキップがこれほど便利だったのかと改めて痛感しました。あるいは、速く読みたいので、画像を消したモードで読みます。すると、代替テキストが入っていないと、ボタンなのか写真なのか分からないのです。これも、音声でウェブを利用する人と同じですよね。

また、Googleの携帯向けサービスも変換機能が進化して便利になってきました。これからの情報サービスにとって、いろいろな情報の取り方があるということを前提にしたウェブは欠かせないものだと思います。特別な誰かのためのアクセシビリティではなく、どんな環境からでも情報が利用可能であるようにしようという発想は、民間の人にとっても重要だと思います。

伊敷:  携帯電話を使ってブラウジングをすることは音声の環境ととても似ていて、一次元になるのでコンテンツの順番やナビゲーションスキップ、見出しや目次などが重要になってきます。昨日、ネット新聞で読んだのですが、テレビ局のウェブサイトにアクセスする人のうち7割が携帯からで、特に中高年の人にPCを使わず携帯からのみでアクセスする人が多く、番組のキャンペーンに応募したりするそうです。モバイルコンテンツはとても大事だと改めて実感しました。さらに、一次元ということ考えていくと、突き詰めれば、アクセシビリティに取り組まないと、いろいろなメディアで不都合が起こってくるのかなと感じました。

目次:  PCでのウェブアクセスは頭打ちになっていますが、一方で携帯電話でのアクセス数は、右肩上がりで伸びています。民間だけでなく、自治体のサイトでも、PCより携帯電話からのアクセスが多いところがたくさんあります。CMSベンダーは、このようなことを分かっているでしょうか。あるいはCMSを導入する組織が意識して活用しているでしょうか。モバイル対応をどうしていくのかという議論は、今始まったばかりだと思います。

ウェブの使い方の多様化とアクセシビリティ配慮の重要性

大久保:  フルブラウザが普及し始めたことによって、携帯電話では携帯電話向けに作られたコンテンツを見るというこれまでの流れが変わってくると思います。私の場合、最低限の情報を取りたい時は携帯電話向けのコンテンツを見るかもしれませんが、より多くの情報の中から必要な情報を得たい時は、携帯電話でウェブに入って探すという使い方をしています。だんだんこのような使い分けをする人が増えると思うのですが、メディアの変化が激しい一方で、「利用者が必要な情報を取れるように用意しておく」という、提供者側の対応が遅れているのではないかというのが実感です。

目次:  技術の進化を追いかけることだけに夢中になると、一番根本的なことを忘れてしまいます。分かり易い文章を書くことや、画像にAltを入れることなど、それができて初めて、携帯電話のフルブラウザ対応をどうするかという技術の話に行くのではないでしょうか。今は混沌としていて、技術はどんどん進んでいるけれども、ベースとなるコンテンツを作るリテラシーが低い。それは技術ではなく意識が低いのだと考えています。多くの人がより意識を高めさえすれば、携帯電話のフルブラウザ対応を考えるときも、基本的な意識がしっかりした人達が良いものを作り上げていくのではないかと思いたいです。

大久保:  先日、夫婦で会社帰りに一緒になり、靴を買う話になりました。携帯電話でGoogleからそのブランドのサイトを検索し、横スクロールしながら新商品の検索をして、写真を見て、近所の店にあることを確認しました。これだけ情報が氾濫して、情報入手やコミュニケーションの手段が密になっていると、消費者の瞬間的な関心の揺らぎに、コミュニケーションの窓口をどうやってヒットさせるかということが、企業でも関心が高まっていると思います。私は、家に帰ってPCを立ち上げてまで、そのブランドのサイトを見には行かなかったと思うので、その靴を買うことはなかったかもしれません。アクセシビリティを担保しておくことは、お客さんを逃さないための基本対応としても、とても大切だと思います。

目次:  今の大久保さんの話は携帯電話でウェブを使って欲求を満足させる方の話ですが、一方で恐怖を感じた時の対応というものがあります。一昨日の夜、妻が包丁で指を深く切ってしまい、救急病院を探さなければいけなくなりました。自分達の知っている近所の病院にいくつか電話を掛けたのですが、一軒は重篤患者がいるため、もう一軒は整形外科がいないのでだめだと言われました。別の病院に行ったら薬がないと言われ、消防庁の電話番号を紹介されました。携帯を持っていたので息子に電話し、次の病院に車で移動する間に電話で調べて予約を入れておくように言いました。その時に、例えば携帯で緊急病院のリストが出てきて、予約のできた病院にGPSでたどり着けるようなものがあったらいいと思いました。

大久保:  緊急など恐怖の時は、基本的にパニック状態であるので、余程使い勝手が良くないと使えないですよね。民間企業でも、携帯電話やPCの使い方の変化を追っている人は、アクセシビリティをもう一度考えて欲しいですし、あまり利用者のことを想像していなかった人にはもっと考えていただきたいと思います。

アクセシビリティは新たなビジネスを作る土台となる!

伊敷:  今後、民間企業にアクセシビリティを普及させるためにはどうすればよいと思いますか。

長命:  もっと制作会社からアクセシビリティを提案して欲しいですし、制作会社の責任は重いのだと認識して欲しいと思います。なぜなら、そういった先進的な取り組みについてまず情報を得るのは、多くの場合クライアントではなく制作サイドだからです。

SEOが広まったのは、制作会社がサイトの運営者に提案したからだと思います。アクセスアップにより売上の増加につながるといった効果が受けたのでしょう。アクセシビリティはSEOのように、売上を上げる手段として認知されていませんが、実はそうではありません。SEOと同様に、儲かる手段としてアクセシビリティを提案して欲しいです。

目次:  我々も長くアクセシビリティに関わっている以上、使命があるかもしれません。制作会社の方は、アクセシビリティとは何かも、アクセシビリティ対応が仕事になることも知らない方が大勢います。我々も今まで自治体向けにアクセシビリティを推進してきたので、もっと民間企業や制作会社の人達に伝える努力をしなければならないと思っています。

大久保:  アクセシビリティという言葉を知っていても、読み上げソフト向けの小手先の対応だという認識の方が多いと思います。特に民間企業に向けて提案する時は、より広い視野に立って、自分達の作るコンテンツの価値を考えて欲しいですね。利用者とのコミュニケーションをいかに成り立たせ、民間企業がビジネスに結びつけるかという話だと思います。

目次:  我々はコンサルティング会社として、アクセシビリティに関してA.A.O.サイト等で、継続的に、より広く情報発信をする責任があると思います。また、今回のコンサルティング座談会を通じて我々自身もやらなければならないことが分かりましたし、アクセシビリティについて、2、3年先を見据えたメッセージを明確に外へ向けて発信していく必要があると感じました。

伊敷:  最近、XHTMLやCSS関連のイベントに参加したり、mixiのコミュニティにも入ったのですが、個人やSOHO、企業の中でウェブ制作をする人を含め、XHTMLとCSSでアクセシブルにデザインしようというクリエイターさんが多いと感じています。しかし実際は、クライアントの理解が得られなかったり、コストと作業工数が合わなかったりして、アクセシブルなサイト制作は難しいようです。クリエイターさんももどかしい思いをしているようで、そのような方にアクセシビリティに取り組んでもらえるように、何かしらサポートしていかなければならないのかなと思います。

大久保:  A.A.O.サイトでは定期的に調査をやっていますが、その目的として、制作者がクライアントに提案し易くする援護射撃的な意味も重要だなと思います。

長命:  私もクライアントにアクセシビリティを提案したことがあるので分かりますが、勝手にやっておいてと一蹴されてしまいました。

目次:  我々自身がもっと認識しなければならない部分があると思います。それは、アクセシビリティとは社会インフラ的に重要なもので、きちんと対応しなければこれからの新しい技術や仕組みにも対応していけないということです。民間企業にとっては、利潤を追求していく観点からも、新たなビジネスを作る土台の一つとなるのがアクセシビリティだというメッセージを出していかなければならないと思います。

(2006年5月24日実施)

第2回 コンサルタント座談会 – アクセシビリティ導入のメリット(前半)

SEOと同じくらいアクセシビリティやユーザビリティにも配慮が必要

伊敷:  最近SEOが流行っていますが、SEOに対応するとアクセシビリティにどのような良いことがあるのかを話していただけますか。

長命:  SEOとアクセシビリティは近い部分があります。タイトルをきちんとつける、CSSとHTMLを使って文書の構造と表現を分ける、構造で重視されることは見出しタグや強調タグを適切に使って文章に対して重み付けをするということが、共通性が高い主な点です。SEOは検索エンジンで上位表示をすることでアクセスをたくさん得るということが目的ですが、そこから踏み込んで民間企業が何を求めているかというと、さらにお問い合わせや、ECサイトであれば注文をたくさん受けることというのが最終目的です。その意味で、SEOはそのサイトに呼び込むための手段となります。特に新規ユーザーを呼び込み、サイトの中を閲覧してもらう必要があります。そこでアクセシビリティやユーザビリティが確保されていなければ、いくらSEOで呼び込んでも、最終ゴールである注文などには結びつかないのです。ですから、民間企業でも、ウェブを活性化して注文を受けたり、問い合わせを受けたりしたいのであれば、必ずSEOをやるのと同じくらい力を入れてアクセシビリティやユーザビリティに配慮すべきと言いたいです。

大久保:  おそらくSEOは結果が分かりやすいので、それが無意識のうちに目的にとって代わってしまう。上位にランクされることが目的になるということは往々にしてあると思いますが、本当はその先にこうでありたいことがあるということですね。

長命:  本当は、お問い合わせ数や注文数といった最終結果は分かるはずなのですが、民間のウェブではその検証がほとんどやられておらず、すごく意識の低いところが多いですね。本当は、サイトのアクセス数はどのくらいあって、何パーセントの人が問い合わせをくれたかというところまで、トータルに分析した上でいかに売るかというのを戦略として考えていかなければならないと思います。そこまでいけば理想的なのですが。行政で言うと、住民の方が情報を得るということになると思います。

大久保:  新しいユーザーをいかに獲得するかということに、お金や人、時間を掛けるのはどこも共通でやることなのですよね。元々のお客さんがこうしたいと言うことを達成できるようにしてあげているか、買いたいというところまで意識がいった人が途中で諦めたり、他に関心が移らないように誘導できているかという分析やそれを担保するための努力は、新規ユーザーを獲得することと比べると、わずかな力の入れ方という場合が多いと思うのです。民間企業で言えばお客さんを逃さない、公共で言えば情報が取得できる、サービスが利用できるところまで誘導してあげることの根底なのではないでしょうか。

SEO向上やCMS導入が最終目的ではない、利用者への思いやりを。

目次:  SEOを間違って捉え、あるいはSEOだけに囚われてしまうことによって、アクセシビリティということからするとデメリットなケースがあると思うのですが、それをもう少し説明してもらえますか。

長命:  やり方によっては、SEOは上がっても、アクセシビリティは低下してしまうことはあります。例えば、代替テキストの中に適切に商品のキーワード、例えばバイクだったら「バイク」や「自動二輪」というキーワードを入れるわけです。それによって、検索エンジンは代替テキストも読み込めるので、SEOにもプラスの影響があるし、アクセシビリティも向上する方向に働きます。しかし、例えば、代替テキストの中で「バイク」というキーワードを極めて強いものにしようとする目的で、一つの写真に対して「バイク」というキーワードを20も30も書いて、代替テキストから内容を想像したら、それほどバイクがたくさん走っている写真なのかな、というふうになってしまいます。

目次:  具体的には、読み上げソフトでそこにいくと、「バイク、バイク、バイク」と連呼して「何これ?」となってしまうのですね。

長命:  このような手法は代替テキストだけではなく、見出しタグやタイトルタグの中にも複数のキーワードを入れるということが行われます。これはSEOスパムという行為と紙一重だと言われます。SEOというのは、SEOスパムではないSEO手法をSEOというのだ、という言葉があるくらいぎりぎりなのです。SEOを売りにしている会社でも、SEOスパムを使ってSEOを行なったということが往々にしてありますので、紙一重というところもあるのです。

目次:  SEOそのものやCMSを導入すること自体が目的になっているというのが共通した間違いとしてあると思います。やはり、ウェブサイトは情報を伝えるという根本的な行為において、何のためにという最終目的がはっきりしていないと間違ったところに行ってしまうということですね。もう一つ私が言いたいのは、必ず最終目的が何のためにということと同時に、その目的を達成するために明文化されていない、みんなが情報を取りにくる人達のことを考えた、暗黙のルール、思いやりのようなものを重要視していかなければならないということです。実は、ベーシックな社会基盤の考え方、思いやりみたいなものがないと、アクセシビリティを語れないのではないでしょうか。その意味で、CMSのようなものも、根本的な思いやるという気持ちがあって、しかも決まったルールを守る。先ほどのスパムのように、みんなが良くない行為だということは薄々分かっているけれども、SEOのためにやってしまうというのは、そもそも企業や組織の考え方が間違っているのです。ただ、そのような会社は、結果的に社会から少しずつ消えていくのではないかと、私は思います。

長命:  SEOについてですが、検索エンジンもそのような悪質なスパム行為は排除する方向に向かっていきます。検索エンジンは、検索を行なう人の求めている情報を伝えてあげる、ウェブページをピックアップしてあげるという役割なので、精度を確保して、随時更新して、良い検索エンジンのアルゴリズムに変えているわけです。そのため、ユーザビリティの考え方は崩してはいけないところだと思います。

目次:  検索エンジンはそれこそ、そのものがアクセシビリティに近い。というのは、世界中にはリテラシーの低い人から高い人までがいて、しかもまともに文章が書けない、読めない人が使い始める可能性が高いですね。ですから、てにをはなど多少間違った文章や、多少間違った単語であっても、検索エンジンの方で配慮して、できる限り引っ掛けてくれるような、文章の曖昧検索の精度が上がっています。検索エンジンは商用目的だけに囚われずに、やさしさのようなものがベースになって発展していってほしいですし、そうならざるを得ないだろうと思います。

大久保:  民間のサービスでありながら、あれほど公共的な役割を持ったサービスはないのではないでしょうか。それぞれの人にとっての大切さを含めると、日本ではヤフーを使う人が多いですが、ヤフー無しではウェブに入れないという存在ですよね。それは、民間、公共の区別なく、社会基盤として大切な存在ですよね。

目次:  アクセシビリティという観点から言っても、重要なものですね。CMSやSEOも、所詮ツールなので、結局、アクセシビリティの根本的な考え方の話になっています。CMSの話をしても盛り上がるのは、CMSの技術者が技術論で盛り上がることはあったとしても、例えばアクセシビリティというようなテーマで社会、社会基盤のレベルを語るときに、CMSやSEOといっても、語弊があるかもしれないが、非常に瑣末に、小さな話になってしまうのかな。我々が話すと、結果的にそうなってしまう。だから、大事な話ではないということではないのではなく、常に我々も意識をしてやっていかなければならないということです。

伊敷:  今までの話を聞いて、パソコンの向こうには人がいるのだということをどれだけ想像できるかということが大事だなと思いました。想像力を持って、ウェブの向こうには人がいるのだということを想像できるか大事だと思います。

(2006年5月24日実施)

「第2回コンサルタント座談会」の後半は、携帯などの多様なメディアについて語り合います。どうぞご注目下さい。

第2回 コンサルタント座談会 – アクセシビリティ導入のメリット(前半)

「アライド・ブレインズのアクセシビリティコンサルタントをより身近に感じてもらおう」という目的で、コンサルタントたちが普段考えていること、感じていることを話し合う座談会の第2回目です。今回は話題が多岐に渡ったので、前半・後半の2回に分けてご紹介します。

自己紹介

伊敷:  第2回コンサルタント座談会のテーマは、「アクセシビリティ導入のメリット」ということで、主に民間企業のウェブ担当者に聞いていただきたい内容について話し合いたいと思います。今日参加の3名は、弊社の取締役副社長の目次(めつぎ)さん、コンサルタントの大久保さん、長命さんです。簡単に自己紹介をお願いします。

めつぎの写真目次:  私は、この業界は25年くらいになるのですが、もともと19年くらいSI関係の会社におりました。その後IBMのグループ会社を立ち上げてデータベースを広く展開していくということをしていましたが、その中でアクセシビリティというテーマに出会いました。
アライド・ブレインズに入ってからは、主にCMS導入の検討に関わってきました。CMSもここ数年でいろいろな変遷をしてきています。自治体の導入も増えていますが、自治体と民間企業で導入の仕方も、求めているものも違っています。いろいろな企業やユーザーに関わった経験に触れながらお話していければいいと思います。

長命:  私はアライド入社以前に、ウェブ制作会社でディレクターとして、SEO対策をしたウェブ制作を担当しており、これまで約30社のウェブサイトを作りました。民間企業のウェブサイトの制作に関して、一通りの理解はしていると思います。民間会社もほとんどがウェブサイトは使いやすい方が良いという認識を持っており、かつSEOとアクセシビリティが制作段階の手順として、作業レベルで非常に近いものをもっているということで、SEOが世の中で流行っている中、民間企業にもアクセシビリティを取り込む下地ができているのではないかと感じます。

大久保の写真大久保:  私がアクセシビリティに携わることになったきっかけは、2001年の総務省ウェブアクセシビリティ実証実験の支援です。今まで自分が想像していなかったような人がウェブを使っている、あるいは想像していなかった多様な使い方によってウェブが利用されていることを実感する現場に立ち会ったことで強い衝撃を受けました。以後アライド・ブレインズのアクセシビリティの仕事全般に関わっています。このA.A.O.というサイトの立ち上げにも参加していますし、A-COMPASSの開発プロジェクトにも関わりました。最近では、総務省の「みんなの公共サイト運用モデル」検討のご支援などをしながら、公共機関や民間企業の皆さんのアクセシビリティの取り組み全般をいろいろな形でサポートする仕事をさせていただいています。

CMSは導入前に十分な検討が重要

伊敷:  それでは、まず目次さん、CMSを導入した際に、アクセシビリティ的にはどのような良いことがあると思いますか。

目次:  公共系のところでは、アクセシビリティについて何となく聞いたことがあるという程度に知っている方が結構多くなってきたと思うのですが、民間企業の場合は、まったく知らないという方のほうが多いと思います。

CMSの話でいえば、民間企業には、アクセシビリティを実現するためにCMSを導入しようとか、CMSを導入したらアクセシブルになるか、という考え方はほとんどないと思います。一方、公共系の方の場合、CMSに非常に期待が大きく、CMSを入れればアクセシブルになる、アクセシビリティを強化、実現するためにCMSを入れると言う方がいらっしゃいます。

民間企業の方が、アクセシビリティのことを意識していないけれど、CMSを導入した場合に、結果としてアクセシビリティに配慮したような形になることはあると思います。特に大きなサイトになれば、テンプレートを上手く使うことによって、全体のデザインの統一感、あるいは全体のなかのカテゴリーごとの統一感を持たせるということで、結果的にアクセシビリティ、ユーザビリティに配慮した形になりやすいということではないでしょうか。

最初からテンプレートやCMSの機能を上手く使ってアクセシブルにしていかなければならないという形で導入されたケースは、CMSの機能をより有効に使ってアクセシビリティを高めていると思います。結局、どのように使うか、どのように意識してやるかということが大切だと思います。所詮ツールでしかないわけですから。極端なことをいえば、CMSを導入しなくても、CMSを導入しているケースよりももっとアクセシブルに作っているサイトというのが山のようにあります。CMSが無くてもアクセシブルであるサイトのほうが、むしろ多いのかもしれません。

伊敷:  テンプレートを作る前からアクセシビリティのことを考え、例えばテンプレートに盛り込む画像に適切なAltを入れようとか、ポップアップメニューが出るようなナビゲーションは作らないなどの検討を、CMS導入以前のところでできれば、よりサイト全体のアクセシビリティが高くなると思います。

目次:  その通りだと思います。結局、CMSを導入する前に、いかにやらなければならないことをやっているか、何をやれば良いかという現状を理解することが重要です。新規で作るのであればどのようなサイトを作りたいか、既存のサイトであればどのようになっており、どこが問題なのか、どのように改善するのか、その改善はどこまでやるのか、というようなことをきちんと決めます。同時に、アクセシビリティに関してどこまで達成するのかという目標を明確にしていく。そのような要求仕様のようなものを洗い出しておいて、その上でCMSの中で実現できるもの、ツールとして上手く活用すれば実現できるものはこれとこれであると。逆にCMSの機能が達成目標や要求仕様にとって障害になる場合もあるかもしれませんね。テンプレートの場合にありがちなことは、テンプレートにテキストなどを入れた後に、CMSの中で公開前に余計なタグを入れてしまうこと。テンプレートがあればアクセシブルになるかというとそうではないですよね。結局みんなが、テンプレートの中のテキストを書き、そのテキスト文書自体がアクセシビリティに配慮された文書でなければ何の意味もないですよね。例えば、そのなかに機種依存文字を使っていたりとか。

伊敷:  導入後に運用上で気を付けることや、運用する人にどのような研修をするか、運用のガイドラインをどうするかということを事前に検討しておく必要があるということですね。

目次:  テンプレートがあろうがなかろうが、実際にコンテンツを作ってらっしゃる方がどのような文書を作るかがスタートラインになるのではないでしょうか。これは、アクセシビリティという観点からでもありますが、海外だとリーダビリティと言われています。日本では、難しい言葉や表現を使う方がかっこいいという風潮がまだありますが、海外でそれは許されないですよね。極端なことを言えば小学生でも分かるような、誰でも分かる文章や表現にしなさいということです。

長命:  CMSは確かに、導入する段階でテンプレートを入れることによって、アクセシビリティがある程度確保されることはあると思います。テンプレートを作るにも、例えばどのようなデザインにするか、カテゴリーをどうするかなど、ナビゲーションを決める時に問題として浮上してきて、意思決定を突きつけられるわけですよね。そのような場合に、何も考えずにテンプレートを作っても、結局、跳ね返ってきて考えることになります。逆に言うと、カテゴリーの検討など、業者まかせにして、自分達は考えないで良いという時が危ない。自分達が本当に正しいのだろうかと疑ったほうが良いのではないでしょうか。テンプレートの導入の段階を経て、中身のアクセシビリティについて、文章やAlt属性など、きちんとなされていないとアクセシビリティが失われていくので、ガイドラインや研修で担保していくという2段ステップなのかなという気がします。

大久保:  最近は少なくなりましたが、アクセシビリティを全く配慮していないテンプレートによって、大量に配慮されていないページが生成されてしまった状態で公開されている例が結構ありました。それは、事前の検討をしなければならないということを提供主体の方が全く意識していなかったか、業者さんに丸投げをしてしまったかのどちらかではないかと思いますが、一番不幸な例だと思います。

CMSを入れるという工程を経ることで、重要なことを考えるチャンスがたくさん出てくるということだと思うのですが、それを逃さずに、サイトときちんと向き合う機会として使ってほしいですね。

膨大なお金をかけて、サイトとも向き合わなくて、裏でシステムだけ入りましたというのはもったいない話ですよね。

目次:  ただCMS自体は非常に進化していて、例えばAltの入っていないものについてはワーニングを出したり、画像にAltが付いていないと反映できないものもあります。あるいは、テンプレートで書いた後、簡単なアクセシビリティのチェックをプレビューの段階でしてくれるというのもあります。ただ、機械的にできる範囲でしかチェックできないので、そもそも各文書がアクセシビリティに配慮しているか、読む人のことを配慮し文章を書けているかという、突き詰めれば根本的なところにいくのではないでしょうか。

でも、そこに立ち戻るような意識を持っているかどうか。略語で書いてしまったり、自分の会社や組織の中でしか通用しない言葉をついつい書いてしまったり。このようなコンサルティングの仕事をしていると、新しい情報を習得して、勉強しなければならないとき、略語がたくさん出てきます。例えば、「CMS」といっても金融では全く違う意味だったりしますので、簡単な説明書きをどこかに入れておくことも必要かもしれないですね。そのような根本に立ち返った上で、初めてCMSが機能していくのかなと思います。

第1回 コンサルタント座談会-これまでの取り組みの中で感じること

いろいろなユーザーのウェブ利用の現場に立ち会うことが最も勉強になる

伊敷:  皆さんはこれまで、障害を持つ方々がウェブを使っているところを実際に見てきていると思いますが、その中でユーザーから学んだことはありますか? また普段はどうやって勉強していますか?

内田:  一番勉強になったのは A-Compass ですね。私はあまりテストなどには立ち会っていないのですが、協力していただいた方々のコメントを見ていると、ウェブサイトを評価する箇所が人によってまったく違うことがよくわかります。

伊敷:  A-Compassのテンプレートを作ったとき、アクセシビリティ要件として正しいHTMLでの記述やWCAG1.0への準拠などを設定しましたが、これらをクリアしていても、実際にユーザーに使っていただくといろんなコメントが寄せられますね。

米田:  初めて、寝たきりの方が唇の動きだけでものすごいスピードでスイッチを操作してウェブを使っているのを見た時はびっくりしました。またパソコンボランティアのイベントに参加し、ボランティアの方がどのようにユーザーを支援をしているかというのも勉強になりました。技術的なことはA.A.O.を更新しながら覚えていきました。

青木:  自治体にいたときは本やウェブサイトの情報を頼りに勉強しました。当時はウェブコンテンツJISの制定前で、総務省の指針やWCAG1.0を参照しました.。「ウェブユニバーサルデザイン」のセミナーに参加したときに、視覚障害の方が音声読み上げソフトでウェブを利用しているビデオが紹介されたのですが、私には聞き取ることができないくらいの速いスピードで読んでいるのに驚きました。アライドに入ってからユーザーテストに同席する機会がありましたが、利用者の方と接して初めて感じられること、本を読むだけではわからなかったことの多さを痛感しました。

座談会中の写真
左から、内田、米田、青木

ウェブは多次元メディア、想像力とワクワク感がよりよいウェブサイトを生む

内田:  去年、東京女子大学の渡辺先生の研究グループが支援技術の評価をしました。例えば市販の音声読み上げソフトで、アクセシブルなはずのコンテンツをどこまで読み上げたり操作できるかという評価をしました。その結果、WCAG1.0に準拠して作ったコンテンツでもきちんと操作できない場合があることが如実にわかりました。今まで取り組んできたアクセシビリティはウェブコンテンツに対するものでしたが、それだけでは不十分で、ブラウザや支援技術、ウェブサイト制作ソフトにも問題があるわけです。そういったことがうまく組み合わさっていかないと最終的なアクセシビリティは実現できないと思います。しかもWCAG2.0が出ると、HTMLやXHTMLだけではなくてJavaやFlashなど、いろいろなことを考える必要があります。技術要素が増えてきて、特に自治体の職員の方にとってはとても難しくなってくると思いますね。

青木:  自治体のウェブサイトは正確・迅速な情報提供が使命ですが、利用者に楽しんでもらえるコンテンツの充実やセキュリティ対策など、アクセシビリティ以外に様々な要求があります。どこでバランスを取るかがすごく難しいと思います。行政広報では住民と双方向のコミュニケーションをしていくことが重要です。そういう意味でウェブサイトは非常に有効な媒体になります。利用者にとって何が大切なのか、常に利用者のことを考え、想像力を持って仕事をしてもらいたいと思います。

米田:  以前、聴覚障害の方があるところへウェブから問い合わせをしたら、返事は電話でしかもらえないというので、結局コミュニケーションが取れなかったという話を聴きました。ウェブコンテンツJISではユーザーと対話する仕組みを複数用意することが求められていますが、それを満たしていてもサービス全体がアクセシブルになっていないと、電話で返事が帰ってきてしまうような事態になります。もっと色々な人が、サービス全体のアクセシビリティについて考えていく必要があると思います。

内田:  私が普段仕事をしていて思うことは、ウェブというのは、画面を目で見て使うインターフェイスだけではなくて、音声で使うという環境もあり、センサーで使う環境もある、印刷物とはまったく違う多次元型のメディアだということです。ウェブサイトを作るときにはユーザビリティやデザインを考えますが、「目で見てマウスで操作する」という環境だけではなくて、音声やセンサーで使う環境にも同じようにユーザビリティやデザインがあると思います。コンテンツは1つだけど、使う環境によって物理法則が違う世界になるという感じでしょうか。こういう想像力が働くかどうかってとても大事だと思います。もちろんすべて100点というのはないと思いますが、こういう多次元のものを上手に作ろうと思うと、今までのメディアとはまったく違う作り方が必要になりますね。でもこういうことって私としては「本当に作れたらすごいな」ってとてもワクワクするんです。皆さんにもぜひこのワクワク感を持っていただけたらと思います。

「第1回コンサルタント座談会」はいかがでしたか?この座談会は、メンバーとテーマを変え、継続的に開催予定です。どうぞご注目下さい。

第1回 コンサルタント座談会-これまでの取り組みの中で感じること

今回、「アライド・ブレインズのアクセシビリティコンサルタントをより身近に感じてもらおう」という目的で、コンサルタントたちが普段考えていること、感じていることを話し合う座談会を開催しました。

自己紹介

伊敷の写真伊敷:  第1回コンサルタント座談会を始めたいと思います。皆さんよろしくお願いします。今日ご参加いただいているのは、まず弊社の代表取締役社長の内田さん、シニアコンサルタントの青木さん、コンサルタントの米田さんの3名です。お一人ずつ簡単に自己紹介をお願いします。

内田の写真内田:  私は8年前にアライド・ブレインズを設立しました。ウェブアクセシビリティの仕事をするようになったのは約6年前からです。最初の仕事はアクセシビリティの調査案件でした。その後総務省「ウェブアクセシビリティ実証実験」や、最近では「みんなの公共サイト運用モデル」を作るなど、いろいろなことに関わらせていただいております。

青木の写真青木:  私はアライドに入って1年になります。その前は東京都小平市の職員をしていて、最後の3年間は広報の係長としてウェブサイトの運営に携わりました。その中でウェブサイトの改善に向けて情報収集をしていたところ、「ウェブユニバーサルデザイン」というテーマでセミナーがあり受講したのがきっかけで、アクセシビリティのことを知りました。「これは自治体ウェブサイトにとって、とても大切なこと」と感じて自分なりに本などを読んで勉強し、今にいたっています。

米田の写真米田:  5年前にアライドに入った年に、総務省「ウェブアクセシビリティ実証実験」の仕事で横浜市立盲学校の担当になり、視覚障害の方がパソコンを使っているところを見せていただいたり、先生や学生さんとお話しているうちに色々なことを覚えていきました。そのあと民間企業のガイドラインを作る仕事をしたのですが、その中で障害ごとのウェブ利用特性や問題点をかなり詳しく調べたのが非常に勉強になりました。去年からは総務省「公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会」を担当したり、社内ではA.A.O.の更新やニュースレターの発行などを担当しています。

アクセシビリティへの関心の高まりとともに、セミナーへのニーズも多様化している

伊敷:  これまでアライドでは、アクセシビリティセミナーを多数実施してきましたが、その中で感じることについてお聞きしたいと思います。まず、総務省実証実験のころと、最近のセミナーで変わってきたと思うことはありますか?

内田:  最初のころはアクセシビリティの入門的なことを取り上げていましたが、最近ではもう少し踏み込んだ個別のテーマについて話す機会が増えてきたと思います。その中でも、自治体の職員の方は人事異動などもありますので、やはりアクセシビリティのスタートラインのところは何度でも話して理解してもらう必要があると思います。

米田:  人の集まり方がずいぶん変わったと思います。総務省実証実験の頃のセミナーでは集客が大変だったのですが、今年3月の総務省セミナーではすぐに定員オーバーになった会場もあり、本当に関心が高まっていると感じました。

青木:  私の印象では自治体の人はまだ少ないと思いますね。今回は総務省から直接通知されていることもあって出席しやすかったと思いますが、やはりもう少し出てほしいなと思いました。特に東京会場は、地方から参加されている方が多かったですが、意外と東京の自治体は少なかったですね。

伊敷:  東京で開催するセミナーと、地方でのセミナーとで違いなどは感じられますか?

米田:  東京では、デザイナーさんなど技術に詳しい方も多く参加されていたようなので、そういった方には技術的な話などを聞きたいというニーズもあるようですね。地方の場合は、より初歩的なことを聞きたいという意見が多かったようです。

内田:  東京の場合は、先へどんどん進んでいる人とそうでない人とがいて、どこに焦点を当てて話をしたらいいかというのが難しくなっているのかもしれませんね。

総務省のセミナーでは、毎回障害者の方にパネリストとして参加していただきましたが、どなたもしっかりした方でとても勉強になりました。やはり障害を持つ方々にはどんどん参加してもらった方がいいと思います。ウェブサイトを見たときの感じ方や評価する箇所というのは人によってまったく違うので、そこでアクセシビリティの難しさもわかるし、いろいろな見方があるのをわかってもらうのはすごくいいと思いますね。

座談会中の写真
左から伊敷、内田、米田、青木

米田:  広島のセミナーに参加した障害者のパネリストの方が、「抱えている条件は人それぞれであり、使いにくさ、使いやすさは一様ではないということに想像力を働かせて欲しい。」とおっしゃっていて、本当にそのとおりだなと思いました。去年A.A.O.のユーザーテストをしましたが、同じ全盲の方でも、使っている読み上げソフトによってウェブサイトの使い方はぜんぜん違うし、弱視の方は一人ひとり見え方が違うので、どういうところが困るかというのも違ってくるのだと改めて実感したところです。

それから申し込みをいただいた障害者の方に対する情報保障として、当初はパソコン要約筆記しか考えていなかったのですが、全盲の方から「講演資料をテキストデータで事前にいただきたい」という意見をいただいたり、聴覚障害の方から「パソコン要約筆記より手話のほうがわかりやすい」という意見をいただいたりして、情報保障にもいろいろなニーズがあると感じました。また東京会場だったと思いますが、プレゼン資料と配布資料にだいぶ違いのある講演があって、講演中にあるスライドが開いたときに聴覚障害の方がいっせいに携帯電話でプレゼン画面の写真を撮り始めたんです。手話やパソコン要約筆記画面を見ながらではメモを取れないので、プレゼン資料と配布資料が違っていると聴覚障害の方は非常に困るそうです。改めて勉強になりました。

青木:  質疑応答で自治体の方から「職員の理解がなかなか得られないが研修をどうしたらよいか」、「サーバーインストール型のいわゆるバリアフリーソフトやバナー広告の導入をどう進めたらよいか」などの質問がありました。自分の経験とヒットすることが多くて、みんな同じようなことで悩んでいるなと思いました。自治体の取り組みの中での共通の悩みなどをある程度整理できるのではないかと思います。

米田:  セミナーの申し込みを受け付けたときに、ほかの自治体の方やアクセシビリティの専門家と交流会をしたいという意見もありました。

内田:  実践の段階になるとそういう関心は高くなるでしょうね。ですから現状のようなレクチャー形式のセミナーだけではカバーしきれない部分が出てくると思います。

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