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繰り返されるCMS導入プロジェクトの失敗
第3回:プロジェクトマネージメントのスキル

[ 2009年7月8日 ]

執筆担当
目次 徹也
(めつぎ てつや)


第1回目にCMS導入業者について二つの大きな問題があることを申しあげました。一つは、要求仕様をまとめる能力の問題、もう一つはプロジェクトマネージメントのスキルの問題でした。前回は、一つ目の要求仕様をまとめる能力に問題があることについてお話ししました。今回は、もう一つの問題であるプロジェクトマネージメントのスキルについてお話しします。

目的、目標達成に必須のスキル

前回、ウェブサイトリニューアルの目的、目標およびリニューアルの方針を明確にすること、そしてそれを共有することが重要だというお話しをしました。プロジェクトマネージメントのスキルは、このプロジェクトの目的、目標を効率よく無駄なく完璧に達成する為の必須条件と言ってもいいものです。

これまでCMS導入プロジェクト(リニューアルプロジェクト)の失敗例、或いはプロジェクトの目的、目標は何とか達成できたものの、予定していた発注者側の工数(負荷)を大幅に超えてしまった例が数多くあり、今年もその状況は改善されていません。その原因の一つが前回ご説明した要求仕様をまとめるスキルの問題であり、もう一つがプロジェクトマネージメントスキルの問題になります。

プロジェクトマネージメントの実作業例

プロジェクトマネージメントは、大規模な開発、長期間に及ぶプロジェクトでは、それなりに高度なスキルが必要ですが、パッケージソフトの導入で1年未満のプロジェクトなら、それほど高度なスキルは必要ありません。

では、具体的にどんなことができれば良いのでしょうか。いくつかご参考として紹介します。一つは、目的、目標を繰り返し確認することです。もし、皆様が今CMS導入プロジェクトの真最中であれば、受託者であるCMS導入業者のプロジェクト責任者の会議或いは打合せの進め方を確認してみて下さい。そこで、毎回繰り返しプロジェクトの目的、目標を皆様に確認しているかどうか確かめて下さい。

また、マスタースケジュールの提示はどうでしょうか。CMS導入業者のプロジェクト責任者が、プロジェクト開始直後に速やかにマスタースケジュールを提示しているでしょうか。この最初に提示されたマスタースケジュールの取り扱いが、プロジェクトマネージメントにとってとても重要になります。

プロジェクトマネージメントには、そのプロジェクトの目的、目標を達成するために計画を提示し、その計画通りにプロジェクトを進捗させるリーダーシップが必要です。しかしながら、CMS導入業者のプロジェクト責任者の多くは、そのスキルがありません。実際のCMS導入プロジェクトでは、目的、目標をCMS導入業者が無意識に変えてしまうといったことが起こります。CMS導入業者がCMS導入自体を目的としてしまいがちなのは仕方ないことかもしれませんが、それではウェブサイトを使い易いものにするという本来の目的を達成できなくしてしまう恐れがあります。

役割分担の明確化

では、どうしたら良いのでしょうか。まず、発注者は誰がプロジェクトマネージメントを担当するのかを明確にする必要があります。発注者側がプロジェクトマネージメントを行うのか、受託者が行うのか、つまりCMS導入プロジェクトに関する役割分担を明確にしておくということです。これについては、仕様書にどの程度書き込むか、どの様に記述するかが重要になります。

CMS導入業者がプロジェクトマネージメントを行うという要求仕様であった場合、業者選定で提案に関するヒアリング(プレゼンテーション)を実施する際に、プロジェクトマネージメントを担当する責任者にプレゼンを行ってもらうことが必須です。ここである程度のスキルを確認する事が出来ます。

しかし、プロジェクトが始まった途端、予定していたプロジェクト責任者が時々しか来ない、或いは期待したスキルがなかったということが発生することも考えられますので、仕様書、契約書に詳細に推進体制の条件を記述する必要があります。

発注者の覚悟

プロジェクトマネージメントは、CMS導入業者に任せっぱなしにするのではなく、要所については、発注者がマネージメントする覚悟が必要です。もし受託者が目的、目標を都度確認せずに進行させようとしたら、発注者は受託者が間違った方向に進まないよう軌道修正するしかありません。

マスタースケジュールについて受託者からの提示が速やかに行われない場合は、発注者から提示することも必要になります。
プロジェクトマネージメントがきちんと出来ているかを確認するには、どの様なプロジェクトマネージメントを期待するかを発注者が明確にしておかなければいけません。意外とこの点が曖昧なケースを目にします。

最後に

最後にもう一度大切なことを繰り返します。ウェブサイトの目的、目標を明確にした上でCMS導入プロジェクト(リニューアルプロジェクト)の目的、目標を明確にし、その目的、目標の実現の為に必要な要求仕様をまとめます。その要求仕様を正確にCMS導入業者に伝えるともに、プロジェクトの目的、目標を繰り返し伝え確認して下さい。そして、いつどんな状況に陥ろうとも、いざとなったら発注者がプロジェクトマネージメントを出来るように準備しておくことが大事です。

なかなか文章ではお伝え難いテーマだったかもしれません。皆様にとって何らかの参考になれば幸いです。

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