新連載開始「公開コンテンツの重大欠陥・リスクに対処する」
第2回「公共機関HPリンク先サイトの悪質かつ巧妙な変貌①」
[ 2025年7月3日 ]
執筆担当
大谷 昌也
(おおたに まさや)
オンラインカジノへの誘導が違法化
前回コラムで公共機関ウェブサイトにオンラインカジノへのリンクが掲載されていた問題についてご指摘しました。その後、オンラインカジノへの誘引を違法とする法律が6月18日に国会で正式に成立しました。アライド・ブレインズは前回のコラム執筆以降も、問題意識を持って複数の公共機関のサイトを確認しています。第2回である今回は、オンラインカジノだけではない問題事例を2つご紹介します。
ポルノサイトへのリンクも・・・1年も経たずにリンク先が変貌
こちらは先日のセミナーでご紹介した事例です。自治体の観光協会が運営するサイトへのリンクを選択すると、ポルノ動画サイトが表示されます。観光客がリンクを踏んでしまう恐れは非常に高いと考えられます。姑息なことに、リンク先はTITLE属性が、かつての観光サイトと同じになっています。このリンクが掲載されているページは、更新日が2024年8月となっており、更新からまだ1年と経っていない比較的新しいページでした。短期間の間にリンク先の内容が変貌してしまうことがわかります。
医療機関へのリンクが、偽の病院サイトになっていた事例
こちらは、国の機関のHPに掲載されている国立大学法人附属病院サイトへのリンクです。悪質なことにリンク先が「病院」を騙る別のサイトに変わってしまっており、内容はED治療薬を紹介するブログになっていました。利用者は「国の機関が紹介する国立病院のサイト」と思ってこの医薬品に関する情報を目にすることになります。医療に関する誤情報への誘導はあまりにも危険であると言わざるを得ません。
問題に様々な種類やパターンがあります
今回紹介した事例は、弊社で現在実施中の調査で確認した問題の一部です。問題のあるリンクに、様々な種類やパターンがあることがわかってきています。公共機関HPにはサイト毎に数百~数万もの外部サイトへのリンクが掲載されていますが、リンクに悪質な変化が起きていないか監視・管理し、有害な誘導を防ぐことが必要です。
緊急開催決定 対策解説セミナー
深刻かつ緊急性が高い問題が多くの公共機関サイトで発生している状況を踏まえ、対策を解説するセミナーを参加費無料で緊急開催します。弊社の調査で確認している事例を踏まえた傾向と対策を解説します。この機会を逃さずぜひご活用ください。
お問い合わせ先
アライド・ブレインズ株式会社 公共コミュニケーショングループ
電話:03-3261-7431 / ファックス:03-3261-7432
メール:office@aao.ne.jp