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新型コロナウイルス関連情報発信の課題

第2回「コロナウイルス関連情報ページで画像を使う際の注意」

コロナウイルス情報に極めて初歩的な画像代替の問題多発

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、国や自治体等、公共機関のホームページでは、ワクチン接種、感染状況、感染拡大防止の取組等、様々な関連情報の提供が続いています。

誰にとっても重要で、かつ生命に関わるような情報を提供する際には、誰もが支障なく情報を取得できるよう、「ウェブアクセシビリティ」対応が必須です。しかし、公共機関ホームページの中には、ウェブアクセシビリティに配慮せずにページを作成、更新したため、利用者に誤った情報が伝わったり、或いは、情報が全く伝わらない箇所が散見されます。

特に、画像を掲載する際の代替情報(画像代替)の提供は、ウェブアクセシビリティの極めて初歩的な取組であり、総務省によるJIS規格対応状況調査*1の対象にもなっています。今回は、コロナウイルス関連情報ページで頻発している、画像代替の問題点と対応方法を解説します。

【(参考)*1 総務省JIS規格対応状況調査】

公的機関HP全ページのJIS対応状況を調査。総務省みんなの公共サイト運用ガイドラインのページにて結果公開中。
「総務省みんなの公共サイト運用ガイドラインのページ」

実際にあったページ作成者の誤った対応事例

全盲の方は、画面の文字情報を音声で読み上げる「音声読み上げソフト」を用いてホームページを利用しています。音声読み上げソフトは、画像に設定された「代替テキスト(alt属性)」を読み上げます。ページの作成者は、画像を掲載する際に、音声で利用している人にも画像の内容が伝わるよう、画像の内容を説明する簡潔な代替テキストを設定する必要があります。

実際に公共機関ホームページでどのような問題が起きているかを見てみましょう。

事例(1)画像に代替テキストがない・不十分なため、画像の内容が伝わらない

問題点
ある自治体の例です。ワクチン接種センターの会場名と電話番号が画像で掲載されています。しかし、この画像には代替テキストが設定されていないため、音声読み上げソフトでは何も読み上げられず、音声読み上げソフトの利用者には会場名や電話番号が全く伝わりません。

別の自治体のページには、住民に向けて感染防止対策への協力を呼び掛ける内容の画像が掲載されています。この画像内には、マスク、手洗い、換気、テレワーク等について様々な情報が含まれているのですが、画像の代替テキストが「住民の皆様へ」のみとなっており、利用者に内容が伝わりません。

対応方法
ページ作成者は、音声で読み上げた時にも画像の内容が伝わるよう、画像に、画像の内容を説明する簡潔な代替テキストを設定します。1つ目の自治体の例の場合は、代替テキストに会場名や電話番号を含めます。

また、2つ目の自治体の例のように複雑な内容を示す画像の場合は、簡潔な代替テキストを設定するとともに、画像のすぐ近くの本文の中に詳しい説明を書きましょう。

事例(2)毎月更新している感染者数のグラフ画像の代替テキストが先月のままだった

問題点
ある国の機関のコロナウイルス関連ページに、感染者数のグラフ画像が掲載されています。アライド・ブレインズの行ったユーザー評価調査で全盲の方に読んでもらったところ、「やけに感染者数が少ない」と言われました。実はこのグラフは毎月最新のものに差し替えられているのですが、画像の代替テキストは更新されず、過去の感染者数を誤って公表してしまっていたのです。

対応方法
定期的に画像を最新のものに差し替える場合や、既存のページをコピーして新しいページを作る場合、画像の代替テキストも一緒に更新することを忘れないでください。

事例(3)トップページの画像からワクチン接種予約ページへ移動できない

問題点
ある国の機関のトップページの目立つ位置に、ワクチン接種の予約案内の大きな画像が掲載されており、予約案内ページへリンクが張られています。この画像を音声で読み上げたところ、代替テキストが空(alt=””)になっていたため、リンク先のページのファイル名(「インデックスエイチティーエムエル」等)が読み上げられてしまい、予約案内ページへのリンクが張られた画像であることが伝わりませんでした。

対応方法
リンクを張った画像の代替テキストには、リンク先のページタイトル等、リンク先の内容がわかるテキストを設定するのが基本です。

さらに、トップページに掲載している緊急情報や重要な情報を伝えるリンク画像(スライドショーの画像等)の場合は、リンク先のページに移動しなくても情報が伝わるように、画像が示す主な内容を代替テキストに含めるとよいでしょう。

スマートフォンでの利用に致命的な問題

今回のコラムでは、コロナウイルス関連情報ページで発生している問題のうち、アクセシビリティの問題のほんの一部をご紹介しました。この他にも、例えば、スマートフォンで閲覧、操作した際のユーザビリティの致命的な問題など、多種多様な問題を確認しています。

これらについても、今後、A.A.O.サイトやセミナーなどを通じて、様々な機会に詳しくお伝えしてまいります。

第1回「新型コロナウイルス関連情報のアクセシビリティ確保の重要性」

総務省・厚生労働省による通知

昨年来、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う未曾有の事態の中、公共機関ホームページの重要性が一層高まっています。
その一方で、国民の生命、生活に直結する情報にも関わらずアクセシビリティの配慮がされず、障害者や高齢者など一部の人に情報が伝わらない状況が発生し、問題になっています。
本稿では、新型コロナウイルス関連情報のアクセシビリティの問題と対応の重要性について、最新動向を含めご説明します。

1.公共機関ホームページ利用の急激な変化

新型コロナウイルス流行以降、公共機関ホームページへのアクセスが急増しています。
大きな特徴は、風水害等の一時的な災害と異なり、長期間にわたりアクセスが増加した状態が続いていることです。平時の数倍のアクセスが半年近く続いているケースもあります。
特に、近年増加が続いているスマートフォンのアクセスが、新型コロナウイルス流行を機に激増しています。SNSを経由したスマートフォンのアクセスが平時の3倍を記録した地方公共団体もあります。
情報の主な入手手段がパソコンからスマートフォンに遷移したことに加え、新型コロナウイルス関連情報が即時性の求められる緊急情報であることも要因の一つです。

2.アクセシビリティを配慮しない公共機関が続出

国民の関心が高まる一方、未だにアクセシビリティの問題が多発しており、「障害者差別解消法」の観点から大きな問題となっています。中には、代替テキストがない画像、構造化していない文章、PDFのみの情報掲載等、アクセシビリティの最も基本的な対応ができていない事例が散見されます。障害者や高齢者の生命に関わる情報が「伝わらない」或いは「誤って伝わる」状況が生まれているのです。
これは、情報が日々変化するためにチェックが疎かになるという面もありますが、寧ろ、アクセシビリティのルール策定や、職員への周知徹底、テンプレート検証等、問題を増やさない仕組みが用意されていないことが問題です。通常の運用でしていなかったことを、緊急時に突然できるはずがありません。

3.総務省・厚生労働省より、公共機関へ対応を求める依頼

多くの公共機関ホームページで、新型コロナウイルス関連情報のアクセシビリティ配慮がされていない事態に対し、国内の有識者らより2020年4月15日に総務省と厚生労働省に対して緊急提言がなされました。
提言を受け、総務省・厚生労働省は2020年4月30日に各府省庁及び地方公共団体に対して、新型コロナウイルス関連情報のアクセシビリティ向上の依頼を出しました。
対象機関には依頼文により対応が求められています。

4.総務省は取組状況の調査を実施中

総務省は今年度事業として、全国の公共機関に対し、アクセシビリティ確保の取組状況アンケート調査を2021年1月より開始しました。平時のアクセシビリティ確保の取組に加え、新型コロナウイルス関連情報のアクセシビリティ確保のためにどのような取組をしているか、回答を求めています。

5.今後の情報発信とご支援について

2020年は、新型コロナウイルス関連の情報発信について多数の相談をいただき、数多くの公共機関ホームページの検証を担当しました。実際に障害者が利用する評価、スマートフォンの音声読み上げ機能に問題が無いかといった検証を実施すると、思いがけないところに問題が発生していることが多々あります。そもそもスマートフォンの音声読み上げ機能では操作ができない、というような重大な問題が発覚した例もありました。
残念ながら2021年になった現在も新型コロナウイルスの流行は予断を許さない状況が続いています。
2021年4月以降に開催予定のセミナーでは、新型コロナウイルス関連の取組の解説充実を計画しています。アライド・ブレインズが2020年に確認した誤った取組の事例や、実際の利用場面で生じる問題、利用者の生の声を、様々な形で皆さんにお伝えしていきたいと考えています。

また、2度目の緊急事態宣言発令を受け、年度内の検証の受付枠を急遽増枠することを検討しております。本年度中の実施をご要望の方は、依頼が集中しておりますため、早めにご相談ください。

関連する情報掲載のお知らせ

A.A.O.サイトで以下のコラムを準備中です。

「新型コロナウイルス関連情報におけるユーザビリティの問題」
(情報掲載方法の問題、スマホ対応の問題、特設サイト設置の問題等)

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