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- データで診る自治体サイト -
No.2 リンク切れの実態

[ 2007年2月14日 ]

執筆担当
目次 徹也
(めつぎ てつや)


リンク切れはアクセシビリティの問題!?

「リンクをクリックしたのに、Not Foundと表示されてしまう」。「ページ内に表示されるはずの画像が表示されない」。このようないわゆるリンク切れは、問題が起きていることが誰にとっても一目瞭然であるため、ウェブサイトにかかわる様々な問題の中でも良く知られています。

重要な情報へのリンクが切れていたり、サイトのあちこちでリンク切れが発生していたりすると、利用上の支障が出ると同時に、利用者の心証を害します。そのサイトを利用する際の信頼感や安心感は、リンク切れが原因で、大きく損なわれる可能性があるのです。

リンク切れは、アクセシビリティの配慮以前に、サイト管理者が最低限対応しておくべき事柄と捉えられていることが多いようです。ウェブアクセシビリティの配慮を求めた日本工業規格(JIS X 8341-3)には、このリンク切れに関する項目はありません。しかし、利用者が情報を取得出来るか否かに直結する、極めて重要な問題であることは間違いないと思います。

なんと10ページに1ページの割合でリンク切れ発生

「2006全国自治体サイトアクセシビリティ実態調査」では、ウェブサイト解析プログラムCRONOS2を用い、自治体サイトのリンク切れの発生状況を調査しました。

リンク切れは、上記のとおり多くのサイト管理者にとって一般的な問題で、チェックツールなども充実しています。そのため、調査実施前の段階では、自治体サイトでもリンク切れへの対処は、ある程度出来ているのではないかと想定していました。しかし、調査結果は驚くべきものでした。結果の一部をご紹介しましょう。

ある市のサイトは、総ページ数が10万ページ近くありますが、リンク切れの発生しているページ数が、総ページ数の10%を超えていました。単純計算では、10ページに1ページ以上の割合でリンク切れが発生していることになります。これほどの発生率になると、少しサイトの中を移動しようとしただけで、すぐにリンク切れに遭遇するという状態です。心証が悪いだけでなく、欲しい情報を得られないという実害が生じている可能性が高いと思います。

この市では、こまめにサイト全体をツールでチェックしたり、システムでサイト全体を一括管理したりはしておらず、長年の問題が積み重なって、このような状態になってしまいました。現在、対応を検討されているようですが、1万ページ近くにおよぶリンク切れの修正は、一大プロジェクトとなっています。

総ページ数が多ければ必ずリンク切れの発生割合が多いというわけでも無いようです。たとえば、10万ページを超えるある県のサイトでは、リンク切れの発生しているページは100ページ程度(全体の約0.1%)でした。この県では、こまめにツールでチェックを実施し、修正を行っているそうです。100ページ程度であれば、修正にもそれほど大きな負担はかかりません。

リンク切れは、日々のページ追加・更新時に常に発生の可能性があります。見た目の表示だけでは完全な確認が難しいため、なかなか根絶は出来ません。しかし、サイト管理者が十分に意識して運用の体制や手順を構築しているかどうかによって、上記のような発生状況の大きな違いが生じてしまいます。

関連した隠れたリスク

「2006全国自治体サイトアクセシビリティ実態調査」では、「リンク先として指定されているURLにファイルが存在しない」場合をカウントしました。これとは別に、「どのページからもリンクはされていないが、自治体のWebサーバの中にファイルが存在する」場合があります。

古くなったり、公開すべきでないHTMLについて、とりあえずリンクを外しHTMLファイルはサーバの中に放置するという対応をすると、このような状態が生まれます。多くの場合サイト管理者は、このようなファイルがどのくらいの数、どの箇所に放置されているか、そしてその中にはどんな内容が書かれているかを把握できていません。

このようなファイルは、外部からURLを直接指定すると内容を閲覧できてしまうという大きなリスクを抱えています。長年にわたり誰にも管理されていない大量の情報が、外部から閲覧可能な状態に置かれているという状態です。皆さんの携わるサイトでは、そのようなことが起きていないでしょうか?

アライド・ブレインズでは、このようなリスクについても状況把握を簡便に行えるよう、CRONOS2の機能追加を引き続き検討していきたいと考えています。

次回(2月21日予定)は、画像に対する代替テキストの対応状況をテーマにコラムを掲載します。アクセシビリティの基本中の基本とされる対応を、自治体サイトはどの程度行えているでしょうか?

ウェブサイト解析プログラムCRONOS2
「2006年自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査」に使用したCRONOS2は、サイト内の全ページを解析し、アクセシビリティをはじめとするサイト内の様々な問題を統計的に明らかにします。

  • 利用者に公開されている全ページについて、問題の有無を確認できます。
  • サイト全体でのリンク切れページ総数、リンク切れ発生箇所総数を把握することが出来ます。
  • リンク切れの発生状況を、ディレクトリ別に集計することが出来ます。
  • オプションサービスの「基本解析データ」を使い、リンク切れが発生しているページを具体的に把握し、修正計画の検討や、修正指示に活用することが出来ます。

CRONOS2ウェブサイト解析サービスのご紹介

2006年自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査
アライド・ブレインズでは、平成18年8月から10月にかけ全国約180自治体のホームページを対象に実施。調査概要と結果の詳細は、ウェブアクセシビリティ実用サイト「A.A.O.」で紹介している。

「2006全国自治体サイトアクセシビリティ実態調査」

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