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No.5 調査結果とCMSとの関係

[ 2007年3月7日 ]

執筆担当
目次 徹也
(めつぎ てつや)


CMSを導入したサイトはアクセシビリティ対応が出来ている?

CMS(コンテンツマネジメントシステム)は、ウェブサイトの更新管理やページ制作を支援するプログラムの総称です。主に、複数の担当者や複数の部署が頻繁に情報発信をするようなサイトで効果を発揮します。昨今の自治体サイトでは、発信する情報量が飛躍的に増え、管理の負荷が増大していることから、導入する事例が増えつつあります。

様々な自治体や公共機関等でお話を伺うと、「CMSを導入すると良いサイトになる」と認識されているウェブ担当者の方が多いようです。その認識を前提とすると、「CMSを導入している自治体のサイトは、閲覧者にとって使い勝手の良いサイトになっている、またアクセシビリティ対応がきちんと出来たサイトになっている」という仮説が成り立ちそうですが、実態はどうでしょうか。答えは、Noです。

Dレベル、Eレベルにも、CMS導入済み自治体サイトが散見

「2006年自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査」の結果を見てみましょう。この調査では、180自治体について、サイト全体のアクセシビリティの状況について5段階のレベル(A,B,C,D,E)を設定し評価しています。

調査結果とCMS導入有無の関係を見ると、CMSを導入している自治体で、アクセシビリティの状況が良いとは言えないDレベル、Eレベルのところが散見されます。その一方、調査結果で最も評価の高いAレベルとなった4自治体は、全てCMSを導入していることもまた事実です。これら二つの一見矛盾したようにもとれる事実は、どうして起こっているのでしょうか。

この結果から読み取らなければならないのは、使い勝手の良いウェブサイトにし、かつアクセシビリティ対応をきちんと行うには、CMS導入自体よりもっと重要なことがあるということです。CMSは使い方によっては大変有効なツールです。しかし、その利点を活かしAレベルとなったのが4自治体しかないという結果から、CMSを導入した自治体の多くが使い方(導入の仕方、運用の仕方)を間違っている可能性が高いと考えねばなりません。

導入時の問題が最も大きい

まず、導入の仕方に起因する問題から考えてみましょう。導入時にはCMS導入の正否を左右する様々な注意点があり、このコラムの中で全てをご紹介することはできませんが、代表的なのは以下の4点です。

  1. 業者選定の仕様書において、導入の目的・達成目標、必要な機能・条件を明示できていない
  2. 情報の分類、ナビゲーションやページ内レイアウトなどのサイト構造の設計がきちんとできていない
  3. テンプレートの設計時にアクセシビリティ等の配慮や、対応技術が足りていない
  4. コンテンツ移行の計画に問題があったり、移行の際のアクセシビリティ配慮等の基準が適切に用意されていない

CMSの利点を活かすために不可欠な準備

CMSは「運用する自治体の事情やコンテンツの状況に関わりなく素晴らしいサイトを自動的に生み出してくれる魔法の玉手箱」ではありません。発注仕様書におい て、目的や目標、機能や条件を具体的に提示できなければ、その自治体サイトに見合ったCMSには出会えないでしょう。
また、サイトの構造設計が利用者の使い勝手を考慮できていない場合は、CMSを導入しても裏側の仕組みが変わったに過ぎず、利用者には良いことがありません。

生成するページの雛形であるテンプレートの設計も重要です。たとえば今回の調査結果では、テンプレートにアクセシビリティの配慮対応が足りていなかったために、全ページで共通の問題が生じ、Eレベルになってしまった自治体サイトがありました。

コンテンツ移行も大変重要です。導入時にうまく計画を立て、「できるだけ多くのコンテンツをアクセシビリティ配慮等を十分に行った状態に変換して移し変える こと」が目標になります。このためには、必要なページの取捨選択、移行の手順、アクセシビリティ対応基準書の整備などが必要となります。
これからCMSを導入しようという自治体では、4点への対応によほど力を入れないと、DレベルやEレベルに留まってしまった自治体と同じ結果になる可能性が高いと考えてください。CMSの利点を活かすために不可欠な前提として、十分に検討をいただきたいと思います。

CMSを運用する手順と体制の整備

CMSのテンプレートは、入力項目を極限まで共通化したものから、職員の方がWord感覚で内容を用意できるものまで、自由度の設定に大きな幅があります。自由度を少なくしテンプレートのアクセシビリティ対応等を徹底してしまえば、一定の品質を確保したページをサイト全体で提供できるようになります。しかし、あまりにも画一化された形での情報発信は、必ずしも利用者が使いやすいものになるとは限りません。また表現の自由度も制約されるため、多くの自治体では、多かれ少なかれある程度の自由度を残すことになると思います。この場合、以下の2点が問題になります。

  1. 自由に表現できる範囲において、現場の職員の方が問題なく制作が行えるか
  2. 問題なく制作されているかを公開前にどのように判断し品質を維持するか

CMS導入の有無よりも大切なこと

上記の1に関しては、職員研修の徹底や、マニュアル等の支援文書をどのように用意するかが重要となります。自由度を持たせた範囲に絞って、必要な配慮や対応方法を周知していくことが目標になります。

上 記の2に関しては、チェックの手順をどのように設定するかが重要となります。たとえば、最近のCMSにはアクセシビリティのチェック機能を備えたものもあ りますが、これを制作・公開の手順のどの段階で誰が行うか。また、アクセシビリティの重要な事柄の多くはプログラムによる自動判定ができませんが、これら の判断をどの段階で誰が行うか。その判断の根拠となるべきガイドラインはどのように整備するか。

CMSにより枠組みを用意したとしても、発信する情報の内容を用意し、その中身やアクセシビリティ等の良し悪しを判断するのはやはり職員の方ということになります。これらの手順と体制作りは、CMS導入自体よりもずっと大切なことではないでしょうか。

次回(3月14日予定)は、情報の探しやすさにおける階層構造の重要性をテーマにコラムを掲載します。

【ご参考】
CMS導入検討支援サービスの概要(アライド・ブレインズ)

ウェブサイト解析プログラムCRONOS2
「2006年自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査」に使用したCRONOS2は、サイト内の全ページを解析し、アクセシビリティをはじめとするサイト内の様々な問題を統計的に明らかにします。

  • 利用者に公開されている全ページについて、問題の有無を確認できます。
  • CMS導入検討時にサイト全体に関する基礎情報を得ることにより、CMSに求められる条件を洗い出し、発注仕様に反映することができます。
  • CMS導入前にサイト全体の問題点を詳細に把握することにより、コンテンツ移行作業の目標を具体的に設定することができます。
  • 移行したコンテンツについて、ケアレスミスの洗い出しなどの品質検証、検収に活用することができます。

CRONOS2ウェブサイト解析サービスのご紹介

2006年自治体サイト全ページアクセシビリティ実態調査
アライド・ブレインズでは、平成18年8月から10月にかけ全国約180自治体のホームページを対象に実施。調査概要と結果の詳細は、ウェブアクセシビリティ実用サイト「A.A.O.」で紹介している。

「2006全国自治体サイトアクセシビリティ実態調査」

A.A.O.公共機関ホームページ支援メニューのご案内

A.A.O.では、官公庁、自治体、独立行政法人、各種公共団体、民間企業などのウェブサイトのアクセシビリティ改善、ユーザビリティ改善などを強力にバックアップするサービスを行っております。

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