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ウェブアクセシビリティ向上への道 - だれもが使えるサイトを目指して -
No.10 リニューアル時のアクセシビリティ配慮のポイント

[ 月刊『広報』 平成18年5月号掲載 ]

執筆担当
青木 祐子(あおき ゆうこ)



行政の広報担当者に役立つ実務記事などを中心とした行政広報専門誌、 月刊『広報』 で連載している「ウェブアクセシビリティ向上への道 – だれもが使えるサイトを目指して -」の記事を、日本広報協会様のご好意により、転載させていただきます。

新年度がスタートして2か月。ホームページのリニューアルを予定している自治体では、既に準備にとりかかっているころでしょうか? 合併でサイトを新規に構築する、運用管理の効率化のためにCMS (注1) を導入する、などリニューアルの目的は自治体により様々でしょう。目指すHPの構築が最優先となりますが、リニューアルはアクセシビリティを向上させる絶好の機会でもあります。

今回は総務省の「みんなの公共サイト運用モデル」 (注2) (以下、「総務省モデル」)で示された手順を踏まえ、リニューアル時のアクセシビリティ配慮のポイントをお話します。来年度以降にリニューアルを実施したいと計画している自治体の方も、参考にしてください。

目標設定を明確に

まずは現行のホームページのアクセシビリティに問題がないかどうか、向上させるために必要な対応は何かを検討しましょう。このとき、総務省モデルの手順書(「簡易点検ガイド」「基本検討シート」「詳細検討シート」)や各種チェックツールが活用できます。

問題点や新たな対応の必要性が見つかったら、リニューアルで対応できるかを検討します。リニューアルには予算や納期など様々な制約があります。問題のすべてを解消することは難しいでしょう。アクセシビリティの確保で100点満点ということもありません。まずはどのような対応をするのか、優先順位を決めてリニューアルでの達成目標を設定しましょう。

作業が始まり、コンテンツのページを作り始めた後に方向性を変えると、無駄な作業・追加作業が発生したり、納期に間に合わなくなったり、混乱をきたします。また、出来上がってから修正するのは大変な労力と時間を要します。スムーズな作業の実施のためには、適切な目標を設定する必要があります。

基本検討段階からのユーザー参画を

早い段階で実施したいのが、障害者・高齢者による「ユーザー評価」です。「ユーザー評価」というと「出来上がったものの評価」をイメージしますが、初期の検討から高齢者、障害者の利用状況を踏まえてアクセシビリティを考えることが適切な方向性を導いてくれます。

ユーザー評価の実施にあたっては、総務省モデルの「障害者・高齢者による評価手順」「視聴覚障害者情報提供施設等一覧」が活用できます。これを実施する際には、単に意見を聞くのではなく、コミュニケーションをとりながら、多様なユーザーを理解する姿勢で臨むことが大切です。

アクセシビリティの問題には、ユーザー側で「許容できる」もの、「どうしようもない」ものがあります。例えば音声読み上げソフトの利用者にとって、単語内のスペースによって「日 程」が「ひ・ほど」と読みあげられても、前後の文脈から「日程」であることが理解できれば、「許容できる」範囲かもしれません。画像の代替テキストが入っていない場合、これは情報が得られないことに直結し、「どうしようもない」といえるでしょう。このようなことを知ることで、対応に優先順位をつけ、今回のリニューアルではどこまで対応するか、落としどころの手がかりを得ることができます。

ユーザー評価の実施が難しい場合は、アクセスログの解析を行い、アクセスの少ないページがあったら、アクセシビリティ上の問題が隠れていないかを検討することも有効です。障害者のための情報のページに当事者がアクセスできなかったら、情報提供の効果が上がりません。このほか、ユーザーの意見を積極的に収集・分析するなどして、常にユーザーの視点を取り入れるように心がけましょう。

委託業者とは綿密な打ち合わせを

外部委託するので業者に任せておけば大丈夫、と思いがちですが、自治体担当者と制作側の委託業者が共通の認識を持っていないと、スムーズに進まないことがあります。

例えば、既存のHPのコンテンツを利用して新しいHPを作成する場合です。アクセシビリティを向上するために既存ページを修正しなければならないこともあるでしょう。目標とするアクセシビリティのレベルによって修正する内容は異なりますが、業者側で機械的に修正ができるものばかりとは限りません。画像の代替テキストを修正するには、職員の判断なしにはできない場合が多くあります。また、職員の判断を要するような修正を行ったときには、納品されたHPの内容が適切であるかどうか自治体側で点検する必要が生じます。

委託業者と自治体の担当者がお互いにどのような作業をするのか、綿密な作業計画を立て、特に既存ページの修正についてはできるだけ具体的な手順を定め、計画的に進めることが大切です。

全庁的な理解の下に

リニューアルによってどのような効果が上がるのか、自治体としてHPにどの程度の重みを置き、どのような位置づけで運営していくのか、ということと合わせて、アクセシビリティ対応への考え方も全庁で共有しましょう。特にCMSを導入して各課でページを制作する場合は、更新時のアクセシビリティ対応のために不可欠です。リニューアル作業の過程で、目標とする新しいHPの姿や、取り組みの経過などを全庁に逐次知らせ、情報を共有することが望まれます。

リニューアルでアクセシビリティを向上し、リニューアル後もそれを維持していくことは運営管理主管課の努力だけでは難しいものです。職員、ユーザー、業者の相互の連携・協働で、より質の高いHPの構築を目指していきましょう。

注1 CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)
ホームページなどの制作から運用までを、効率的に管理するためのシステムの総称。複数の業者から多数の製品が提供されている。システムが管理する範囲や実現機能には、製品により様々な違いがある。
注2 みんなの公共サイト運用モデル
平成16年11月17日から開催された「公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会」の検討成果として、17年12月15日に総務省より発表。アライド・ブレインズでは、総務省の委託を受けこのモデルの検討を支援してきた。
総務省サイト「みんなの公共サイト運用モデル」

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