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第1回 コンサルタント座談会
これまでの取り組みの中で感じること
ウェブの向こうには必ず「人」がいる

[ 2006年5月30日 ]

執筆担当
伊敷 政英
(いしき まさひで)



今回、「アライド・ブレインズのアクセシビリティコンサルタントをより身近に感じてもらおう」という目的で、コンサルタントたちが普段考えていること、感じていることを話し合う座談会を開催しました。

自己紹介

伊敷の写真伊敷:  第1回コンサルタント座談会を始めたいと思います。皆さんよろしくお願いします。今日ご参加いただいているのは、まず弊社の代表取締役社長の内田さん、シニアコンサルタントの青木さん、コンサルタントの米田さんの3名です。お一人ずつ簡単に自己紹介をお願いします。

内田の写真内田:  私は8年前にアライド・ブレインズを設立しました。ウェブアクセシビリティの仕事をするようになったのは約6年前からです。最初の仕事はアクセシビリティの調査案件でした。その後総務省「ウェブアクセシビリティ実証実験」や、最近では「みんなの公共サイト運用モデル」を作るなど、いろいろなことに関わらせていただいております。

青木の写真青木:  私はアライドに入って1年になります。その前は東京都小平市の職員をしていて、最後の3年間は広報の係長としてウェブサイトの運営に携わりました。その中でウェブサイトの改善に向けて情報収集をしていたところ、「ウェブユニバーサルデザイン」というテーマでセミナーがあり受講したのがきっかけで、アクセシビリティのことを知りました。「これは自治体ウェブサイトにとって、とても大切なこと」と感じて自分なりに本などを読んで勉強し、今にいたっています。

米田の写真米田:  5年前にアライドに入った年に、総務省「ウェブアクセシビリティ実証実験」の仕事で横浜市立盲学校の担当になり、視覚障害の方がパソコンを使っているところを見せていただいたり、先生や学生さんとお話しているうちに色々なことを覚えていきました。そのあと民間企業のガイドラインを作る仕事をしたのですが、その中で障害ごとのウェブ利用特性や問題点をかなり詳しく調べたのが非常に勉強になりました。去年からは総務省「公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会」を担当したり、社内ではA.A.O.の更新やニュースレターの発行などを担当しています。

アクセシビリティへの関心の高まりとともに、セミナーへのニーズも多様化している

伊敷:  これまでアライドでは、アクセシビリティセミナーを多数実施してきましたが、その中で感じることについてお聞きしたいと思います。まず、総務省実証実験のころと、最近のセミナーで変わってきたと思うことはありますか?

内田:  最初のころはアクセシビリティの入門的なことを取り上げていましたが、最近ではもう少し踏み込んだ個別のテーマについて話す機会が増えてきたと思います。その中でも、自治体の職員の方は人事異動などもありますので、やはりアクセシビリティのスタートラインのところは何度でも話して理解してもらう必要があると思います。

米田:  人の集まり方がずいぶん変わったと思います。総務省実証実験の頃のセミナーでは集客が大変だったのですが、今年3月の総務省セミナーではすぐに定員オーバーになった会場もあり、本当に関心が高まっていると感じました。

青木:  私の印象では自治体の人はまだ少ないと思いますね。今回は総務省から直接通知されていることもあって出席しやすかったと思いますが、やはりもう少し出てほしいなと思いました。特に東京会場は、地方から参加されている方が多かったですが、意外と東京の自治体は少なかったですね。

伊敷:  東京で開催するセミナーと、地方でのセミナーとで違いなどは感じられますか?

米田:  東京では、デザイナーさんなど技術に詳しい方も多く参加されていたようなので、そういった方には技術的な話などを聞きたいというニーズもあるようですね。地方の場合は、より初歩的なことを聞きたいという意見が多かったようです。

内田:  東京の場合は、先へどんどん進んでいる人とそうでない人とがいて、どこに焦点を当てて話をしたらいいかというのが難しくなっているのかもしれませんね。

総務省のセミナーでは、毎回障害者の方にパネリストとして参加していただきましたが、どなたもしっかりした方でとても勉強になりました。やはり障害を持つ方々にはどんどん参加してもらった方がいいと思います。ウェブサイトを見たときの感じ方や評価する箇所というのは人によってまったく違うので、そこでアクセシビリティの難しさもわかるし、いろいろな見方があるのをわかってもらうのはすごくいいと思いますね。

座談会中の写真
左から伊敷、内田、米田、青木

米田:  広島のセミナーに参加した障害者のパネリストの方が、「抱えている条件は人それぞれであり、使いにくさ、使いやすさは一様ではないということに想像力を働かせて欲しい。」とおっしゃっていて、本当にそのとおりだなと思いました。去年A.A.O.のユーザーテストをしましたが、同じ全盲の方でも、使っている読み上げソフトによってウェブサイトの使い方はぜんぜん違うし、弱視の方は一人ひとり見え方が違うので、どういうところが困るかというのも違ってくるのだと改めて実感したところです。

それから申し込みをいただいた障害者の方に対する情報保障として、当初はパソコン要約筆記しか考えていなかったのですが、全盲の方から「講演資料をテキストデータで事前にいただきたい」という意見をいただいたり、聴覚障害の方から「パソコン要約筆記より手話のほうがわかりやすい」という意見をいただいたりして、情報保障にもいろいろなニーズがあると感じました。また東京会場だったと思いますが、プレゼン資料と配布資料にだいぶ違いのある講演があって、講演中にあるスライドが開いたときに聴覚障害の方がいっせいに携帯電話でプレゼン画面の写真を撮り始めたんです。手話やパソコン要約筆記画面を見ながらではメモを取れないので、プレゼン資料と配布資料が違っていると聴覚障害の方は非常に困るそうです。改めて勉強になりました。

青木:  質疑応答で自治体の方から「職員の理解がなかなか得られないが研修をどうしたらよいか」、「サーバーインストール型のいわゆるバリアフリーソフトやバナー広告の導入をどう進めたらよいか」などの質問がありました。自分の経験とヒットすることが多くて、みんな同じようなことで悩んでいるなと思いました。自治体の取り組みの中での共通の悩みなどをある程度整理できるのではないかと思います。

米田:  セミナーの申し込みを受け付けたときに、ほかの自治体の方やアクセシビリティの専門家と交流会をしたいという意見もありました。

内田:  実践の段階になるとそういう関心は高くなるでしょうね。ですから現状のようなレクチャー形式のセミナーだけではカバーしきれない部分が出てくると思います。

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